研究課題/領域番号 |
22K11793
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
河合 智子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 室長 (40423404)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 胎児環境 / エピアレル |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、生涯の健康に影響を及ぼす因子を、遺伝因子、環境因子それぞれの角度から注目し、遺伝因子を凌駕する発生初期の環境因子を同定することである。本研究では、コホート研究を対象とし、採取可能な検体である臍帯血を用い、この問いについて結果を求める。具体的には、発生初期に刻印され生後は安定した値を示すと考えられているmetastable epialleles (MEs)に注目する。 本研究では、MEsのうちの一つである、noncoding RNA: nc886遺伝子の近傍のDNAメチル化値に注目し、当該年度は268名の臍帯血を対象にメチル化値を測定した。その結果、妊娠初期、妊娠中期、それぞれの環境と関連するnc886遺伝子のメチル化の違いが検出された。 近年、コホート研究対象者に同領域のDNAメチル化に注目した報告がアメリカのグループ、フィンランドのグループから報告されている。我々の研究結果と比較し、今後さらに注目する環境因子について検証を重ねる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた対象検体のmetastable epialleles の一つである、noncoding RNA: nc886遺伝子のDNAメチル化値の測定を終えることができた。次年度予定している検体の測定も計画通り進め、様々な環境因子との関連解析を行う。
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今後の研究の推進方策 |
コホート対象者の出生後の検体を入手し、注目しているmetastable epialleles の一つである、noncoding RNA: nc886遺伝子のDNAメチル化値の経時変化を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
翌年度分と合わせて、引き続き検体数を増やして解析を行う。
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