研究課題/領域番号 |
22K11811
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研究機関 | 札幌保健医療大学 |
研究代表者 |
金高 有里 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (80420909)
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研究分担者 |
竹嶋 伸之輔 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (60342812)
中村 禎子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (60382438)
田辺 賢一 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (60585727)
望月 和樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80423838)
和田 亘弘 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30724661)
中山 敏幸 産業医科大学, 医学部, 教授 (30284673)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 葉酸過剰摂取 / DOHaD / 胎生期 / プテロイルモノグルタミン酸 / 妊娠期 / 離乳期 / 代謝性疾患 / 腸内細菌 |
研究実績の概要 |
我々はマウスおよびヒトにおいて、妊娠マウスのプテロイルモノグルタミン酸型葉酸の過剰摂取により、出生仔では成長に伴い耐糖能異常や肝臓に脂肪が蓄積されやすいこと、離乳後の高ショ糖・高脂肪食によって惹起される肝臓への脂肪の蓄積は、腸内細菌叢を改善するフラクトオリゴ糖摂取により改善すること、ヒトでは母親の妊娠期葉酸過剰摂取により子の喘息発症リスクが上がることを明らかにしてきた。そこで、「妊娠期の過剰なプテロイルモノグルタミン酸型葉酸の過剰摂取は、仔の腸内細菌叢の撹乱および腸内細菌代謝産物の変化を介し、腸バリア機能と消化管ホルモンの低下を介して代謝性疾患が誘導される」という仮説を、腸内細菌の代謝産物を介した腸バリア機能と消化管の機能形態学的変化の側面から検証することを目的として、妊娠期葉酸過剰モデルマウスを用い、出生仔の離乳時期に起こっている事象について糞便を用いた腸内細菌解析および消化管組織の変化を中心に検討を行う。 具体的には、マウスを用いた母仔腸管透過性の変化と生活習慣病リスクとの関連の検討について、妊娠0日目のC57BL6Jマウスを2群に分け、対照(CN:AIN-93G 葉酸2 mg/kg)食、 葉酸過剰(EFA:葉酸40 mg/kg)食を出産まで与え、離乳時に解剖を行った。解析は、基本パラメータ:血液パラメータ(血糖 、インスリン、中性脂肪) (b)腸管透過性:小腸、大腸切片を用いたバリア機能低下評価、腸管のタイトジャンクションの形成に関わるクロージン、オクル―ディン、ムチン等を用いた免疫組織化学的評価、(c) mRNA発現解析: qRT-PCRによる大腸のバリア機能関連遺伝子や肝臓の脂質代謝遺伝子の発現を検討する。また、母仔獣糞便の解析および、腸透過性の変化、脂肪肝を検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
申請者の所属する大学機関には、動物飼育施設や解析機器がないため、他大学に所属する共同研究者の力を借りて研究を進めている。また、コロナ禍では自由な行き来が制限されていたことから、動物実験や解剖が予定通り進まなかったことが起因する。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍があけたため、解剖実験や飼育が可能となった。このことから、継続的な研究の実施により、解剖およびサンプルの解析の実施を進めていく。 また、研究分担者に病理学の専門家である産業医大の中山先生に入っていただいたことから、免疫組織学的検討を以前よりもスムーズかつ専門的に進めることが可能となった。 また、腸内細菌の解析は終わっているため、データ化して学会発表および論文としてまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の予定が変更したため、全額の執行ができなかった。
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