研究課題/領域番号 |
22K11864
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研究機関 | 東京聖栄大学 |
研究代表者 |
膳法 浩史 東京聖栄大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90749285)
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研究分担者 |
福 典之 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (40392526)
宮本 恵里 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 准教授 (00793390)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | がん / miRNA / 血液 / 運動 / 身体活動 |
研究実績の概要 |
本研究は、身体活動ががんの予防やがん患者の生存率を延伸する新たなメカニズムを探るため、日本人から得た身体活動前後の骨格筋・血液サンプルを用い、さらにバイオインフォマティクス(生命情報科学)技術を駆使して身体活動誘発性マイクロRNA(miRNA)ががんに与える影響を検討する。 昨年度は、骨格筋からのサンプルは、ヒト生体から摘出できる量が非常に少なく、エクソソーム分画の抽出が困難であったため、本年度は血液サンプルに絞ることとした。本年度は、身体活動に伴う血中エクソソーム分画由来のmiRNA変動を検出するべく、運動介入を行った。健康的な日本人9名を対象に、介入前の歩数に3000歩以上を増やした8週間にわたる運動プログラムを実施した。身体活動量は、加速度計と毎日の自記式身体活動調査を含む加速度計装着記録から算出した。介入中における対象者の総歩数は、改訂された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」における推奨値の8000歩を超えるものであった。 介入前後において、採血を行い、血漿からエクソソーム分画由来のmiRNAを抽出した。血液エクソソーム分画由来のmiRNA抽出は、QIAGEN miRCURY Exosome Kitおよび、exoRNeasy Midi Kitを用いた。現在、抽出したmiRNAをIllumina社の次世代シーケンサーを用いて定量する準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実施状況に関しては本年度1月に8週間の運動介入全てが完了し、血漿からエクソソーム分画由来のmiRNAを抽出した。 現在、抽出したmiRNAをIllumina社の次世代シーケンサーを用いて定量する準備を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
下記①~②を実施する予定である。 ①運動介入前後におけるエクソソーム分画由来のmiRNA発現変動を検出する。 ②として、①で明らかになった身体活動誘発性miRNAのリストを用いて、がん公開データベースに掲載されているそれらmiRNA発現量とがん患者における生存年数の関係を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
設備・消耗品費等の物価高騰に伴い、miRNAのシーケンスは1サンプルあたりの金額が高額であったため、当該年度での無駄な出費を抑えて、次年度に使用することとした。
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