研究課題/領域番号 |
22K11933
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
丸山 祐造 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (30304728)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 統計学 |
研究実績の概要 |
多変量正規分布の平均ベクトルの推定問題を考えた。特に分散未知という設定は重回帰分析を正準化したケースとなり,現実のデータ解析でも重要である。既存研究と同様に尺度調整した平均二乗誤差を推定量の性能評価に使う。分散既知の場合と同様に,ベクトルの次元が3以上の場合に標本平均(ベクトル)が非許容的となるスタイン現象が知られている。分散既知の場合には標本平均を改良して許容的な推定量のクラスが知られている。またそのような性質をチェックするための十分条件も整備されている。一方,分散未知の場合には,標本平均を改良して許容的な推定量のクラスは,分散パラメータが局外母数となるために取扱が難しく,特に一般化ベイズ推定量で標本平均を改良して許容的な推定量は知られていなかった。さらに標本平均を改良する推定量として有名なJames-Stein推定量があるが,これも非許容的である。James-Stein推定量を改良する許容的な推定量にも研究上の関心が持たれてきた。
私が1990年代に研究していた推定量は,James-Steinを改良する。また,一般化ベイズ推定量であり,分散パートに指数のベキが-1よりも大きいpower functionという広義の事前分布を想定している。2022年度は,この推定量の許容性について検討してきた。分散既知の場合との類似性がなくなり,扱いが難しい。許容性の証明には適切な狭義事前分布の列の設計が重要である。また関連する slowly varying function の性質をさらに追求する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
順調であった2022年度に引き続いて,順調に継続できるように努力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のために,アメリカの共同研究者を訪問することが出来なかった。引き続きアメリカの共同研究者との共同研究を念頭に置いて研究を進める。
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