研究課題/領域番号 |
22K12163
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
清水 郁子 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70312915)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 植物の特徴解析 / 画像認識 |
研究実績の概要 |
本申請では,画像により果樹の成長をモデル化するための基盤技術を確立し,果実の収量に寄与する形状特徴を解析することを目的としている.本学の果樹園のキウィの幼木の周囲に複数台のカメラを設置し,常時画像を収集することで,果樹の幼木からの成長を定点観測を行なっている.今年度はさらに,本学果樹園のブルーベリーの幼木の周囲にもカメラを設置し,常時画像を収集を開始した.本研究では,同時に複数台のカメラで得た画像を用いて果樹の成長や成長に寄与する特徴の解析を行う.そのために,画像を時系列で追跡することは不可欠であるが,果樹園では,植物の成長や作業のさまたげにならないようにカメラを設置するため,設置場所が限定され,必ずしも解像度が高い画像が得られるわけではない.このような状況において,画像の時系列解析を行う手法についても検討している.また,カメラで得られた画像特徴を解析し,果樹の果実の収量と関連する特徴の解析手法の確立を目指し,画像解析を行っている. 画像から果樹の成長に寄与する特徴を抽出するために必要なカメラの配置や画像解析手法の確立,画像情報の時系列での対応付け手法の開発,果樹の収量に寄与する特徴を解析する手法の開発,の3つを目標として研究を推進している.今年度は,ブルーベリー果樹園にカメラを設置し,果樹の定点観測によりデータ収集を開始した.キウィを対象とし,植物の成長と大きく関係すると言われている特徴の解析手法に関して研究を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は複数視点から得られた3次元形状の推定を目指していたが,植物の成長や作業を妨げない場所に定点カメラを設置して3次元形状を推定することは,オクルージョンの発生により極めて困難であることが判明したため,共同研究者との議論により,3次元形状推定ではなく,画像から得られる成長に寄与する特徴を画像から直接抽出する方法について検討を行なっている.
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今後の研究の推進方策 |
共同研究者との議論により,3次元形状推定ではなく,画像から得られる成長に寄与する特徴を画像から直接抽出する方法について検討を行なっている.キウィだけではなくブルーベリーも対象とし,様々な果樹で共通するような,成長に寄与する特徴を評価する方法について検討を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた金額と実際の購入価格の差により繰越が生じたため,次年度予算と合算して,大量に取得している動画像データ保存用のハードディスクの購入代金に充当する予定である.
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