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2022 年度 実施状況報告書

ランダムフォレストにおける変数重要度の質改善方法の開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 22K12193
研究機関鳥取大学

研究代表者

木村 周平  鳥取大学, 工学研究科, 教授 (20342777)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードランダムフォレスト / 変数重要度 / 遺伝子ネットワーク同定 / 重み付け
研究実績の概要

本研究は,人工知能技術の一種であるランダムフォレストにおいて,偏りのある訓練データを与えて学習させた際に,変数重要度の質が大きく悪化する原因について調査すること,さらには性能悪化を回避する方法を開発することを目的としている.
今年度は,ランダムフォレストにおいて,偏りのある入力データが変数重要度に及ぼす影響に関して人工的に作成した問題を対象に調査を行った.その結果,探索領域の端の一点に偏った事例が多く存在すると変数重要度の質が悪化するものの,探索領域の中央部の一点に偏った事例が多く存在しても変数重要度の質が悪化しないといった,幾らかの知見が得られたものの,そのことに関する論文はまだ未投稿である.なおこのことに関しては現在,論文を投稿準備中である.
他方,変数重要度の悪化を回避する方法として,各訓練事例に適切に重み付けする方法を検討した.その適用先として研究代表者がこれまで扱ってきた遺伝子ネットワーク同定において,偏りのある入力データの影響を軽減するために,入力データ中の各事例に対して自動で重み付けを行うことのできる手法を開発した.その成果に関してはバイオインフォマティクスに関連する国際会議(IEEE Conference on Computational Intelligence in Bioinformatics and Computational Biology)において発表した.なお本重み付け手法は,他の一般の問題においても偏りのある入力データの影響を軽減するための手法として利用可能であると考えている.一般の問題への重み付け手法の適用に関して,別の論文として執筆することを予定している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在,管理職であるため充分に研究する時間を取ることが困難である中で,国際会議とは言え成果を発表することが出来ている.一般の問題に対する拡張に関する成果はまだ論文として出せてはいないものの,指導している大学院生が研究をしており,現在,論文を執筆中である.

今後の研究の推進方策

一般の問題において偏りのある入力データが変数重要度に及ぼす影響に関する調査結果を論文にまとめる.さらに重み付け手法を利用することで,上記の問題が回避できることに関して論文にまとめる予定である.これらの方法の実問題への適用例として,新たな遺伝子ネットワーク同定問題を扱う予定である.

次年度使用額が生じた理由

国際会議への参加費・旅費を念頭に,予算の使用を控えていたが,結局,オンライン参加となったためその費用を使わなかった.計算機購入を考えていたが,円安の影響で購入代金が増えたため様子見をしていた.今年度に購入する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Inference of Genetic Networks using Random Forests: A Quantitative Weighting Method for Gene Expression Data2022

    • 著者名/発表者名
      S.Kimura, K.Sota and M.Tokuhisa
    • 雑誌名

      Proc. of the 2022 IEEE Conference on Computational Intelligence in Bioinformatics and Computational Biology

      巻: 1 ページ: 123-130

    • DOI

      10.1109/CIBCB55180.2022.9863035

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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