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2022 年度 実施状況報告書

中赤外レーザー吸収分光計を用いた大気中硫化カルボニルの現場自動観測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K12365
研究機関国立研究開発法人国立環境研究所

研究代表者

奈良 英樹  国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主任研究員 (30534490)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード硫化カルボニル / 炭素循環 / レーザー吸収分光法
研究実績の概要

中赤外レーザー吸収分光計によるCOS計測について、基本的な装置特性の評価を進めるとともに、GCMSとの並行計測を実施することで、装置の高精度化および高確度化のためには、導入する試料大気の圧力を高度に一定に保つことが必要であることを明らかにした。また、COSの現場自動観測のための標準ガスの整備についても進めており、水蒸気によるシリンダー内表面の前処理の実施がCOSの高圧シリンダー内における安定性に大きな影響を与えている可能性があることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究はレーザー分光計の測定能を評価・改善するために1. システム構成、2. 安定性評価、3. GCMSとの並行計測、4. システム改良という1つのサイクルを繰り返すことで進めてきた。しかしながら、計測結果が非常に大きなばらつきとドリフトを示していたことに加え、各実験からの結果に再現性が乏しく、どのような測定条件を設ければ装置の計測が安定するのかを明らかにするのにほとんどの時間を費やした。最終的には実績概要に記載したとおり、試料大気の圧力の安定化を行うことでばらつきとドリフトを大きく軽減でき、これにより他の因子の影響が数値で見られるようになった。これは、これまでに使用してきた他のレーザー分光計とは大きく異なる特徴として挙げられる。このように、以後のシステム開発を進めていく上で必要となる評価基準を確立することができた。

今後の研究の推進方策

これまでに得られた知見をもとに、引き続き最適な装置構成および計測条件を評価決定するとともに、自動標準ガス導入システムの製作を行い、試料大気の連続運転について検討をはじめる。また、高圧シリンダー中でのCOSの安定性について、水蒸気によるシリンダー内表面の前処理がCOSの安定性に与える影響を保存実験を実施し、評価する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 炭素循環トレーサーとしての活用に向けた 大気中硫化カルボニルの観測体制の構築2022

    • 著者名/発表者名
      奈良英樹、 遠嶋康徳、中岡慎一郎
    • 学会等名
      日本気象学会2022年度秋季大会

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公開日: 2023-12-25  

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