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2022 年度 実施状況報告書

パルス大電力処理後水が植物栽培や水中生物の生存に与える影響の評価

研究課題

研究課題/領域番号 22K12479
研究機関新潟工科大学

研究代表者

今田 剛  新潟工科大学, 工学部, 教授 (60262466)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードパルス大電力 / 水処理 / 植物栽培 / 生体影響
研究実績の概要

パルス大電力を水中に印加することにより水中の菌類や微生物を不活化処理できることが知られている。本研究では、この処理した後の水(処理後水と呼ぶ)が他の水中生物の生存環境に与える影響評価や植物栽培への適用の可否について吟味することを目的とし、パルス大電力注入と処理後水の化学的および物理的な性質の関係の解明、実際の処理水が水中生物の生存環境や植物栽培に与える影響の検討を進めている。
今年度は、パルス大電力による処理後水の生成装置の製作を中心に研究を実施した。装置は、パルス大電力の水中への印加状況を可視化観測するため透明アクリルパイプで水の格納部を構成し、その容積は2000mlとした。パルス大電力の印加電極(電極間隔:0.25mm)の数は正5角形配置で5本または正6角形配置で6本とし、パルス大電力の効果領域が隣の電極と重なることなく広範囲に効率的にパルス大電力を水中に注入できる構造としたものを完成させた。また、各電極に設置するパルス大電流観測用のロゴスキーコイルも製作し、較正試験を行った。
本装置をパルス大電力電源(電圧:0~15kV、電流:260A、パルス幅:0.5~3.5μs、最大パルス繰り返し数:10pps(pulse per second)に接続して電気特性を吟味した。純水を装置に注水した場合、12kV以上の電圧で絶縁破壊が起こり始め、回路インピーダンスに則する200A程度のパルス電流が流れた。電極での放電発光を観察したところ、1回のパルス大電力の印加あたり、5本または6本の電極中、2~3本の電極でのパルス大電力の同時注入が確認された。なお、各電極間の電流は2倍程度の差異(バラツキ)が観測された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

世界的な材料不足により処理後水の生成装置の製作に係る部材調達に遅れが生じたため、装置の完成が当初計画より遅くなった。このため、装置の電気特性の計測の一部(電力やエネルギーの評価)が未実施である。

今後の研究の推進方策

未実施である処理後水の生成装置の電力やエネルギーの評価を最優先で行い、また、2年目の計画で予定している処理後水の化学的および物理的性質の特定も遅滞のなきよう実施し、今後、時間を要するパルス大電力処理後水による植物栽培や生物飼育の研究につなげていく。

次年度使用額が生じた理由

世界的な材料不足により部材調達に遅れが生じたためである。次年度使用額は、調達遅れの部材への支出、および、消耗品等の支出に充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] パルスパワー印加水により栽培した豆スプラウトの収量および臭気2022

    • 著者名/発表者名
      今田 剛,山田拓実,高野寛基,山崎凜太郎
    • 雑誌名

      電気学会 放電・プラズマ・パルスパワー研究会資料

      巻: EPP-22-059 ページ: 71-75

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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