• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

東アジアにおける次世代自動車と脱炭素エネルギー利用に関する環境評価研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K12484
研究機関九州大学

研究代表者

吉田 謙太郎  九州大学, エネルギー研究教育機構, 教授 (30344097)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードBest-Worst Scaling / 電気自動車 / 燃料電池車 / 東アジア
研究実績の概要

本研究の課題は、世界的に急速に進む電気自動車の普及について、東アジア地域を対象としてアンケート調査及び現地調査を実施することである。
日本では車両価格に比して高額の補助金政策により電気自動車の普及が徐々に進んできた。また、2022年度は軽自動車の発売、そして輸入車における電気自動車の車種が充実し、販売が進んできた。しかしながら、各ユーザーが自宅に設置した普通充電を除くと、急速充電器の市中での普及は不十分な面があり、急速充電器に依存した普及策の推進には課題がある。
2022年度は、日本国内の降雪の多い地方(北海道・東北・北陸)と九州でサンプルを2分割し、プロファイル型BWS(Best-Worst Scaling)と呼ばれる新規性の高い評価手法を適用して消費者調査を実施した。本アンケート調査の目的として、日本は南北に長く、地域毎に固有の自然条件を有するため、南北地域での消費者選好の差違を検証することにあった。調査によって得られたデータを分析した結果、南北地域での差違は事前の想定ほど顕著なものではなかった。調査結果から推測されるのは、日本国内における現時点での普及実態が十分ではなく、南北地域における消費者意識の差違については調査結果に反映されていない可能性がある。
また、2022年度は、日本よりも電気自動車普及が先行する韓国における電気自動車と燃料電池車の普及状況、そして高速道路等における急速充電器と水素ステーションについて現地調査を実施し、国内の地理的条件の差違、そして自動車に要求する韓国国内における消費者意識の差違について明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

日本国内におけるプロファイル型BWSによるパイロット調査を実施し、南北地域にサンプルを分割し、その差違の検証を試みることができた。世界中の普及状況と比較すると、日本国内における電気自動車の普及は限定的であり、そうした状況が反映されたと推察される。

今後の研究の推進方策

2023年度は、日本国内に加えて、韓国と中国における販売統計及び実態調査を精査する。そして、日本国内における電気自動車普及に向けて必要となる政策を明らかにするための調査を実施する。現時点の状況は、コロナ禍終了後の移行過程にあり、半導体不足の影響などを十分に検討した上で、調査対象と内容を入念に検討する必要がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] ソウル大学(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      ソウル大学
  • [雑誌論文] Comparison between Korean and Japanese consumers’ preferences for fuel cell electric vehicles2022

    • 著者名/発表者名
      Jung Jihyeok、Lee Deok-Joo、Yoshida Kentaro
    • 雑誌名

      Transportation Research Part D: Transport and Environment

      巻: 113 ページ: 103511~103511

    • DOI

      10.1016/j.trd.2022.103511

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 中国の消費者による電気自動車属性の重要度評価2022

    • 著者名/発表者名
      吉田 謙太郎、井元 智子、趙 心童、殷 子鈞
    • 雑誌名

      エネルギー・資源学会論文誌

      巻: 43 ページ: 65~74

    • DOI

      10.24778/jjser.43.3_65

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 脱炭素電源と蓄電池・燃料電池に関する BWS 評価2022

    • 著者名/発表者名
      吉田謙太郎
    • 学会等名
      環境経済・政策学会2022年大会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi