研究課題/領域番号 |
22K12494
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
松本 光崇 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 副研究部門長 (00443226)
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研究分担者 |
遠藤 秀紀 日本福祉大学, 経済学部, 教授 (10340283)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | リマニュファクチャリング / 市場受容分析 / 消費者選好分析 / EV蓄電池リマン / 構造方程式モデル / 分散分析 / 媒介分析 / 国際比較分析 |
研究実績の概要 |
本研究は製品リマニュファクチャリング(リマン)に関わる次の三つの研究項目の推進を目標としている。(1)リマンの消費者受容性分析、(2)受容性の国際比較分析とリマンの海外ケーススタディ、(3)リマンの製品モニタリングデータ活用の基本モデル構築。(ウェイトとしては、(1)に重点を置く計画としている。) 2023年度は、(1)については、一つには、EV蓄電池のリマン製品を対象とした消費者受容性分析について、2022年度の成果を拡張し深める形で実施した。拡張点としては、本研究の目標項目として設定していた、リマンの情報介入が消費者受容性に及ぼす影響の分析を実施した。調査票を設計・作成し、1200サンプルに対してWebアンケート調査を行い、構造方程式モデル(SEM)を用いて分析を行い、特に新規製品を選好する消費者に対して情報介入が及ぼす影響と、そのときの媒介変数の分析(mediation analysis)を実施した。また消費者の選好傾向と、情報介入との相乗効果の分析を行った。これらの分析の結果と示唆についての知見をまとめ、国際誌論文2報の成果とした。二つ目としては、昨年度から実施しているスマートフォン(スマホ)のリマン製品に対する消費者受容性の分析を進めた。スマホのリマンの分析については、さらに上記(2)として、消費者受容性の国際比較分析を進め、海外のケーススタディとして、ドイツのスマホのリマンのビジネス・市場の調査分析を行った。現地企業訪問を行い、ドイツの研究者とも協働して進めた。また関連してリマンの技術課題の分析を行った。技術課題の分析と整理については、国際会議で発表を行い、関連する研究者と議論を行った。上記の項目(3)については、製品の余寿命・劣化の基本モデルを、製品状態のモニタリングデータによって推定精度を向上するためのモデル枠組みを検討し、仮説的に構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度に国際誌論文2報の成果を創出することができ、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度にはスマホのリマン製品の消費者受容性分析を実施する。またEV蓄電池のリマン製品の社会受容分析の発展として、地域社会の持続可能性という観点から、地域社会の持続可能性に資する公共サービスに対する生活者受容性分析をテーマ設定して、実施することを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
4000円強の次年度使用額が生じているが、次年度に旅費の一部として使用する計画である。
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