研究課題/領域番号 |
22K12534
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
志賀 薫 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80726125)
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研究分担者 |
鮫島 弘光 公益財団法人地球環境戦略研究機関, その他部局等, リサーチマネージャー (80594192)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 資源化 / 商品化 / 特用林産物 / 森林所有 / やりがい |
研究実績の概要 |
本年度は,森林が「商品化」されるために必要となる,①地域住民の組織化や社会関係資本の蓄積,②森林の社会的要件,の2点を,出荷者側の特徴や意識から明らかにすべく,事例となる「道の駅」の農林産物の出荷者に対するアンケート調査を実施した。 全国アンケートにおいて「商品化」の指標となる3つの選択肢のいずれかに「該当する」と回答した「道の駅」を「商品化駅」と分類し,その中から2つの「道の駅」(A駅(滋賀県,出荷者数199名(個人))とB駅(長野県,出荷者数358名(個人及び団体))を調査対象駅として選定した。それら「道の駅」の出荷者に対し,属性,採取・栽培・加工している林産物の種類,林産物の採取や栽培をしている山林の所有や手入れの状況,「道の駅」が出荷先として持つ魅力や出荷のやりがいなどを尋ねるアンケート調査を実施した。 アンケートの結果を分析したところ,出荷者が林産物を「道の駅」に出荷し始めてからあった変化として,「新たに栽培・採取・加工するようになった」,「栽培・採取していたが未販売だったものを出荷するようになった」,「山林に行く機会が増加した」ことが多く挙げられた。また,商品を考える際に役立った情報として,「専門家等による研修会」,「「道の駅」や出荷組合が発行する広報誌等」,「他の出荷者の商品や出荷状況」が多く挙げられた。このことから,「道の駅」や出荷組合が提供する情報が出荷者に有効に活用されたことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していたアンケート調査に加え,追加の聞き取り調査も実施でき,調査は順調に進捗しているが,データの分析ととりまとめがやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度までに収集したデータ,情報の分析,取りまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初想定していたよりもアンケートの印刷,郵送,データ入力費用が安価に済んだことから,次年度使用額が生じた。令和6年度の予算は,資料整理のためのアルバイト雇用,書籍の購入,論文投稿料等に使用する。
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