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2022 年度 実施状況報告書

ニューロマーケティングによる観光プロモーション方法の検討:画像印象評価と効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K12597
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

村上 嘉代子 (平野嘉代子)  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90424895)

研究分担者 山崎 敦子 (慶祐敦子)  デジタルハリウッド大学, 大学院, 教授 (10337678)
沢田 史子  北陸学院大学短期大学部, コミュニティ文化学科, 教授 (20456429)
MUHAMMAD NUR・ADILIN・BIN・MOHD・ANUARDI  広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (30894208)
中村 真吾  芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (50424809)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード画像印象評価 / インバウンド政策 / プロモーション / アンケート / 旅行動機付け / 脳機能測定
研究実績の概要

本研究では、2022年度の計画としてこれまでに行った日本の風景に関する静止画と動画を見た際の印象比較のアンケートを改良して日本人、外国籍の被験者に回答してもらった。その結果を踏まえてもこれまでの研究成果と同様であったため、静止画の中でも特に訪日外国人が日本旅行に期待している日本料理のウェブでの印象評価を行うため、日本料理店に代表的な日本料理5品を提供していただき、その料理を様々な角度や構図で撮影を行い、印象比較実験を行うアンケートサイトを構築した。角度としては、真上、真横、斜め45度の3種類であり、構図としては、皿の角度やメインの料理のわきに料理に付随する小物を置く、中央に位置するかなどの日の丸や3分割による構図の違いの比較である。日本語のサイトから、タイ語のサイトを作成し、タイ人も評価を行った。日本人とタイ人の評価の違いについて成果発表を行った。タイ人はチェンマイに住む回答者が多かったため、日本料理に対するイメージに固有のものがあることが推測されるが、結果としては、日本人もタイ人も斜め45度から撮影した料理の写真を好印象であると評価した。皿の角度や構図に関しては、料理によって違いはあるものの、天ぷらのようなつゆを同時に撮影するかしないかによって違いがみられ、つゆを一緒に写す方がより評価が高かった。またアンケート回答者の地域の違いにより、日本料理の入手状況や日本食レストランの数の違い、隣接する環境が海か山などの違いにより、回答に違いがみられることが推測された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

風景に関する静止画と動画の実験アンケートサイトの結果を分析を行ったが、日本人、中国人、マレーシア人の多くは同じ風景のシーンが静止画でも動画でも大きな差異はなく、日本人よりも外国籍のアンケート回答者の方が静止画によっても十分に好印象の評価が得られた。2022年度はコロナ禍により、コロナ前よりも留学生の数も少ないため、NIRSによる脳血流量のデータ収集に関しては日本人のみにとどまった。このような状況出ったため、データ分析の結果から、写真の有効性検証のための日本料理の写真の評価実験のアンケートサイトの構築に進んだ。計画書においては2023年度に行う予定のものであったが、日本料理の撮影角度や構図に関してより多くの国籍からの被験者を集めてデータを収集することに重点を置くためである。2023年度の計画を前倒しで行い、外国籍のアンケート回答を多く集めることを予定している。

今後の研究の推進方策

2023年度以降は、日本料理の構図や撮影角度による違いを評価する実験サイトにおいて、日本語とタイ語に加えて、英語、フランス語、中国語を追加して、広くアンケートの回答を収集することを予定している。また、日本人とタイ人の結果については、協力を依頼しているさいたま市や那須町の広報の担当者や観光協会の広報担当者らから意見をいただくために報告会を実施する。さらに、脳血流量変化や心拍、視線の滞在時間についてもデータを収集していく。留学生のデータとしては中国人を予定している。また、印象評価アンケートサイトからのデータ収集は日本人、タイ人、フランス人、中国人、英語圏(マレーシア人)も5か国のデータを比較していく予定である。またこれらの結果についても自治体広報担当者からのフィードバックを得ることを予定している。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍および航空券の高騰により海外への渡航が困難だったため、予定していた国際会議は現地で参加することができず、オンラインでの参加となった。そのため、国際会議の参加費はオンサイトよりオンラインの方が安く、また渡航費や滞在費などの旅費を軽所することがなかった。これらの残高は2023年度に使用予定であり、国際会議への現地での参加がかなわない場合は、論文投稿費や英文校閲費等で使用を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A preliminary study of impressions of Japanese food photos for tourism promotion2022

    • 著者名/発表者名
      Rui Takahashi, Kayoko H. Murakami, Atsuko K. Yamazaki, Muhammad N. A. M. Anuardi, Kenichiro Yoshikawa, Katsutoshi Waki, Ayako Sawada, Shingo Nakamura
    • 雑誌名

      Procedia Computer Science

      巻: 207 ページ: 3724-3731

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] インバウンド観光プロモーションのための日本料理写真の印象評価比較2023

    • 著者名/発表者名
      村上嘉代子,山崎敦子,ADILIN ANUARDI,高橋瑠依,白玉航輝
    • 学会等名
      2022年度第1回 かが・のと観光情報学研究会

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公開日: 2023-12-25  

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