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2022 年度 実施状況報告書

文化観光の波及効果に関する国際比較研究―クリエイティブ産業への資金循環に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 22K12606
研究機関摂南大学

研究代表者

後藤 和子  摂南大学, 経済学部, 教授 (00302505)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード美術市場と観光 / 美術市場のエコシステム / 美術市場と税制 / デジタルアーカイブの観光への活用 / デジタルアーカイブの産業化 / 混合財としてのデジタルアーカイブ / デジタルアーカイブにおける資金循環
研究実績の概要

2022年度は、文化と観光の資金循環について、美術市場とデジタルアーカイブに焦点を当てて研究を行った。
美術市場は、アーティストの育成や創作活動への公的支援や美術館への公的支援といった公共部門と、画廊やオークションといった市場がエコシステムを形成する分野である。近年では、アジア諸国においても大規模なアートフェアが開催され、それが観光客の誘致につながっている。美術館の魅力も観光にとって重要であることはいうまでもない。アートフェアや美術館への集客という文化観光の成果からアーティストの創作へと資金循環が行われるためにはどのような制度設計が必要だろうか。このリサーチクエスチョンに対して税制の面から分析を行ったのが、今年度の成果である。
近年注目を集めているデジタルアーカイブにおいても、公的部門と市場との資金循環が求められる。国立国会図書館が運営するジャパンサーチは、公的部門によって構築されたデジタルアーカイブであるが、こうしたアーカイブがどのように産業化され収益を上げることができるのか、その道筋はまだ明らかになっていない。この点に関して、文化産業の観点から理論化する試みを行った。デジタルアーカイブの産業化の1つとして観光への活用も期待されている。
また、産業化されたデジタルアーカイブの収益から、デジタルアーカイブの構築に資金が還流する制度設計についても、デジタルアーカイブ学会の発表や共著を通して問題提起を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

遅れた点は、海外との共同研究である。新型コロナウィルスの影響で海外渡航が制限されたために海外調査等において遅れが生じた。

今後の研究の推進方策

2023年度は、国際学会への参加や海外の大学、研究会への訪問を通して、遅れを挽回する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの影響で、海外渡航が制限されたため国際共同研究が実施できなかったため次年度使用額が生じた。2023年度は国際学会への参加や海外で行われる研究会への参加、国際共同研究等を実施する予定である。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 伝統工芸における文化と産業の持続性-技の文化的価値に着目して-2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子・高島知佐子
    • 雑誌名

      日本経済学会連合:Towards the creation of a sustainable economic society in the 21st century

      巻: 4号 ページ: 10-20

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評:ローザ・カーロリほか『水都としての東京とヴェネツィア-過去の記憶と未来への展望』2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 雑誌名

      週刊読書人

      巻: 3434号 ページ: 4-4

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評:田代洋久著『文化力による地域の価値創出-地域ベースのイノベーション理論と展開-』2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 雑誌名

      地域経済学研究

      巻: 44号 ページ: 133-137

  • [雑誌論文] 書評:清水裕之著『公立文化施設の未来を描く-受動の場から提供主体への変貌に向けて』2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 雑誌名

      文化経済学

      巻: 第19巻第2号 ページ: 22-24

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 文化産業のデジタル化からみたDA論2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 学会等名
      デジタルアーカイブ学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 観光政策と地方財政2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子(モデレーター)
    • 学会等名
      日本地方財政学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 伝統工芸産業における海外展開の意義-刃物産地の事例-2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子・高島知佐子
    • 学会等名
      文化経済学会<日本>
  • [学会発表] 美術市場と税制2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 学会等名
      日本租税理論学会
  • [学会発表] 博物館の財政モデルをめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 学会等名
      北海道大学プラス・ミュージアム
    • 招待講演
  • [学会発表] デジタル経済としてのDA論-混合財としてのデジタルアーカイブの発展を展望して-2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子
    • 学会等名
      デジタルアーカイブ学会
    • 招待講演
  • [図書] デジタルアーカイブ・ベーシックス:知識インフラの再設計2022

    • 著者名/発表者名
      数藤雅彦(編者)、後藤和子ほか
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      勉誠出版
    • ISBN
      978-4-585-30301-5
  • [図書] 博物館の可能性-持続可能な未来を推進する地域発展のために-2022

    • 著者名/発表者名
      後藤和子ほか
    • 総ページ数
      29
    • 出版者
      文化庁(印刷・デザイン)

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公開日: 2023-12-25  

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