研究課題/領域番号 |
22K12612
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
宮本 結佳 滋賀大学, 教育学系, 准教授 (00610239)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | アートツーリズム / 現代アート / 観光社会学 |
研究実績の概要 |
本研究では、アートツーリズムを通じた観光まちづくりに焦点を当て、アートツーリズムを契機とする移住の増加という新たな動向が観光まちづくりにいかなる影響を与えているのかを明らかにすることを目指す。日本国内において、地域の自然環境や歴史を生かしたアートプロジェクトが展開されるようになって一定期間が経過し、各地で「アートツーリズムを契機とする移住の増加」という新たな動向が生起している。観光客や作家の移住に伴い、住民・作家・観光客という各アクターは重層性、動態性を持つものになりつつある。 本研究ではこの点をふまえてアクター間の相互作用を分析し、相互作用を通じてどのような資源が創出されるのかを明らかにすると共に、移住を安定的に可能とする諸条件を析出することを通じて、アートツーリズムを通じた観光まちづくりの可能性を描出していく。 本研究では、アートツーリズムを契機とする移住の増加で注目を集める瀬戸内海島嶼部を中心に調査を実施する。 2022年は瀬戸内国際芸術祭の第5回開催年であり、開催期間および開催期間終了後に複数のアクターへの聞き取り調査を行った。 また、オンラインデータベースを活用してアートプロジェクトに関連する資料を収集した。 並行して、アートツーリズム、観光まちづくりに関するに関する先行研究の検討を継続して行っており、今後も先行研究の検討および実証調査を併せて行い、理論と実証の接合につとめていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査対象である複数のアクターへの聞き取り調査を実施することができた。またオンラインデータベースを活用してアートプロジェクトに関連する資料を収集することができた。
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今後の研究の推進方策 |
調査地においては、調査が可能な研究協力体制が構築されているため、引き続き瀬戸内海島嶼部において複数のアクターを対象に調査を実施する。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2023年度も対面での各種調査が難しくなる可能性がある。その際はオンライン会議システムなどを活用し、リモートインタビューを実施するなど、状況に対応して柔軟に調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の流行が続いたため、調査地を訪問しての調査が十分できなかったため。2023年度は、調査地を訪問しての調査を実施するために使用する。
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