研究課題/領域番号 |
22K12615
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
平見 尚隆 香川大学, 創造工学部, 教授 (50774139)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | エコツーリズム / コミュニティ・ベースド・エコツーリズム / 地域共同体 |
研究実績の概要 |
2022年度はコロナ禍のため、当初計画していた中南米への渡航が難しく、文献調査とそれに基づく仮説の構築に注力することとした。そのため2022年度は、2021年度までに収集した文献や中南米の各地(ボリビア、ペルー、コロンビア、コスタリカ、ブラジル等)で行ってきたfield work(予備調査)の結果をベースに、デスクトップで仮説をサポートするデータの整理を行った。具体的には今回の対象国の一つとしているボリビアでの調査結果に基づき、エコツーリズムの対象となるサイトを自然環境や物理的な面から比較し、それらの特徴の違いを検討した。これらの内容を抜粋し2022年11月20(日)に公益財団法人 広島平和文化センター主催の令和4年度国際フェスタでの「新日本ガラパゴス研究会講演会」で講演し、その後「ボリビアの地域資源を活用したエコツーリズム」という論題で同研究会が発行しているガラパゴス諸島(第17号)に投稿、査読の後、発行済みである。2023年度は調査の対象をコミュニティ・ベースド・エコツーリズム(CBET)に絞り、主として先住民などで構成されるコミュニティでのエコツーリズムの実態を文献ベースで調査している。これまでのところ、先住民の個人的な活動ではなくコミュニティメンバーが主体的に組織する地域共同体がCBETの発生時点から安定運用に入るまでのあらゆるステージに関与していくことが重要であることがわかってきている。この調査から出てきた仮説を上記field workから得られた結果に重ね合わせ、その妥当性を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため、初年度(2022年度)に調査対象国としていた、メキシコ/コスタリカ/ボリビアに渡航することができなかった。また、参加を予定していたCANAECO主催のコスタリカでの国際会議も開かれていない。そのため、活動を文献ベースとしたため、理論的な情報は集まっているが、現実に即した仮説であるかが明確でなく、その構築・検証に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
文献調査で明らかになった「先住民の個人的な活動ではなくコミュニティメンバーが主体的に組織する地域共同体がCBETの発生時点から安定運用に入るまでのあらゆるステージに関与していくことが重要である」という点の深堀を行っていく。具体的にはCBETが確立され、上手く運用されている地域と十分に確立されていない地域において、それらのローカル住民に共通する要素は何かなどを、これまで得られた仮説をベースに当初予定していたアンケート調査やインタビュー調査を通じて明らかにしていく。アンケート調査では現地の研究協力者の力を借りながら20程度の質問を用意し調査を実施、その後因子分析などを用いて要因を特定していく。インタビューでは半構造化インタビュー形式を陥る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度予定していた、ラテンアメリカ諸国でのフィールド調査をコロナ禍のため延期とした。今年度はそのギャップを埋めるべく、フィールド調査の出張費用と現地協力者への謝金並びに現地での活動経費として活用させていただく予定である。
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