研究課題/領域番号 |
22K12715
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 克美 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (40611182)
|
研究分担者 |
薄井 洋子 宮城大学, 事業構想学群, 助教 (50756046)
柳田 恵梨奈 東北福祉大学, 総合マネジメント学部, 助教 (00825375)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 郷土芸能 |
研究実績の概要 |
COVID-19感染拡大の影響によりほとんどの郷土芸能が活動休止に追い込まれている。長期間の活動休止が引き金となり、今後存亡の危機を迎える郷土芸能が増えると予想され、早急に対策が必要である。 これまで我々は郷土芸能の継承支援を行ってきた。そこでこれまでの研究を発展させ、継承を支援するため、郷土芸能のデジタルデータの様々な活用法を検討し実践することを目的とする。 そのために研究1年目である本年は、郷土芸能再開についての聴き取り調査、およびモーションキャプチャによる郷土芸能の動作の記録、3Dスキャナを活用した道具等の記録、4K映像による記録を行うこととした。その結果、今年度は計7種の民俗舞踊、郷土芸能の動作をモーションキャプチャにより計測し、そのデータをもとにCGアニメーション化、またVRによる視聴を可能にした。またた津波の被害を受け損傷が著しい文化財を3Dスキャンすることで文化財のアーカイブ作業を行った。さらには6Kによる360度動画の撮影を行い映像コンテンツとした。そしてこれらのデータについて学芸員等に聴き取り調査を行った。また、高校の部活動(郷土芸能部)の動きをモーションキャプチャしCGアニメーション化することで、部員の練習支援等を行った結果、ある大会で入賞する等の成果が見られた。 加えて、郷土芸能の他分野への応用も検討し、フレイル予防や障がい者の運動支援、さらにはe-スポーツとの融合等を検討し、何度か予備的な実験を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
いくつかの芸能のモーションキャプチャを実施する予定を立てていたが、COVID-19による練習不足が理由で記録するに値する演技ができない等の理由により、練習期間の確保等が必要となったため。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度も昨年度と引き続き、郷土芸能や文化財のデジタル化を中心に推進していく。さらには学習活用の中心となる芸能の選択、また他分野への活用の可能性を検討していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
郷土芸能の再開が遅れたことにより旅費の執行、モーションキャプチャ実施のための経費執行が遅れたため、今年度は芸能の再開の目途が立ったことにより、積極的にモーションキャプチャ等の実施を行っていく。また、研究発表等も行う予定である。
|