研究課題/領域番号 |
22K12762
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
舞草 伯秀 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (80631069)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | MRI / Alzheimer disease / Harmonize |
研究実績の概要 |
J-ADNIおよび米国ADNIから認知症・軽度認知障害・健常群のT1w MRIデータの取得を行い解剖学的脳部位への分割および体積解析を行った。既存の1200名の健常者から得られた脳体積値をもとに、年齢、性別、MRIの磁場強度の影響を考慮したHarmonized Z scoreを取得した。各同一被験者の縦断データから脳体積変化率取得アルゴリズムを適応し、各時点の脳体積変化率を求めた。求めた脳体積変化率をもとに各時点のHarmonized Z-scoreを求め、一般線形混合モデルによりZ-scoreの縦断的変化に基づく群間比較及びApoEとの関連を調査した。Harmonized Z-scoreおよびその変化率、年齢、性別、初回MMSE点数を用いて機械学習法により軽度認知障害からアルツハイマー病への発症郡とそれ以外の識別を行った。 一般線形混合モデルによるZ-scoreの変化率に関して、先行研究と同様の部位に有意差が見られた。特に軽度認知障害からアルツハイマー病への発症郡とそれ以外での比較では横断的な比較に対して、有意差が得られる脳領域が増大するという結果が得られた。機械学習によるアルツハイマー病の発症予測の予備的検証では、アルツハイマー病の発症以前の脳MRI画像をもとにしたHarmonize Z-scoreの縦断的変化を用いることによりAUC=0.82の結果を得ている、 入力パラメータや機械学習のハイパーパラメータの最適化により、本結果はさらに向上するものと考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
統計学的な初期解析が終了しており、先行研究と一致した結果が得られた。 機械学習によるアルツハイマー病の発症予測に関して予備解析を行っており、当初の研究計画に準じた進捗が得られている。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度まで得られた結果をもとに、本年度は入力パラメータおよび機械学習のハイパーパラメータの最適化を行う。 これにより本研究の予測精度の向上が期待される。 得られた最終結果をもとに、論文発表および学会発表を行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた学会参加が他業務と重複してしまったため、オンライン参加としたため 購入予定の解析PCが円安・物価高により必要スペックを満たさなかったため、次年度以降予算と合算の上PCのレンタル等で対応しようとしているため
|