• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

抜去歯由来細胞を用いたin vitroでの歯・歯周組織ユニットの再生

研究課題

研究課題/領域番号 22K12813
研究機関筑波大学

研究代表者

豊村 順子  筑波大学, 医学医療系, 研究員 (80645630)

研究分担者 石川 博  筑波大学, 医学医療系, 研究員 (30089784)
大山 晃弘  筑波大学, 医学医療系, 研究員 (90538232)
高岡 昇平  筑波大学, 附属病院, 医員 (30958567)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード歯の再生
研究実績の概要

臨床で入手可能な細胞を使い、歯・歯周組織様ユニットが形成されることはすでに確認できている。しかし、再現性が低いことが課題であった。そのため、歯冠形成に用いる細胞の選定を再度行った。
まず、細胞源として臨床で入手可能である歯髄細胞とマラッセ上皮遺残細胞を得るためにヒトの抜去歯から細胞を採取した。また、マラッセ上皮遺残細胞が多く存在し分離しやすいブタの抜去歯から細胞を採取した。今回はヒトの歯髄細胞とブタのマラッセ上皮遺残細胞を用いて実験を行った。
次に、歯髄細胞は象牙芽細胞に、マラッセ上皮遺残細胞はエナメル芽細胞に分化しやすい細胞を選定する。コラーゲン溶液と歯髄細胞を混和した溶液をゲル化してコラーゲンビーズを作り、ビーズの表面にマラッセ上皮遺残細胞を付着させ共培養した。この共培養で観察された構造物は、マラッセ上皮遺残細胞が立方形にきちんと配列し、その配列した細胞の上に数層の扁平細胞や細胞間隙の多い多形細胞(内エナメル上皮、中間層や星状網様の構造)が観察されたが、分泌前期エナメル芽細胞様の円柱状の細胞やマラッセ上皮遺残細胞と歯髄細胞の境に存在する象牙芽細胞様の突起の長い細胞は観察されなかった。
そのため、ビーズ内部や培養液に様々な生理活性物質を添加し、同様に観察した。しかし、分泌前期エナメル芽細胞様の円柱状の細胞やマラッセ上皮遺残細胞と歯髄細胞の境に存在する象牙芽細胞様の突起の長い細胞は観察されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

歯冠形成に用いる細胞の選定を行ったが、分泌前期エナメル芽細胞様の円柱状の細胞やマラッセ上皮遺残細胞と歯髄細胞の境に存在する象牙芽細胞様の突起の長い細胞が観察されず、歯髄細胞とマラッセ上皮遺残細胞の相互作用の確認に時間がかかっているため

今後の研究の推進方策

コラーゲン溶液と歯髄細胞を混和した溶液をゲル化してコラーゲンビーズを作り、ビーズの表面にマラッセ上皮遺残細胞を付着させ共培養する。今回相互作用が確認できなかったため、以前、この共培養で観察された構造物(マラッセ上皮遺残細胞は立方形にきちんと配列し、その配列した細胞の上に数層の扁平細胞や細胞間隙の多い多形細胞が観察され、内エナメル上皮、中間層や星状網様の構造)の状態になりやすいマラッセ上皮遺残細胞と歯髄細胞を選定する。その後、その細胞を用い、コラーゲン溶液と歯髄細胞を混和した溶液をゲル化してコラーゲンビーズを作り、ビーズの表面にマラッセ上皮遺残細胞を付着させたビーズを歯根膜シートで包み、歯髄細胞は象牙芽細胞に、マラッセ上皮遺残細胞はエナメル芽細胞に分化するか確認を行う。
細胞の選定が出来たら、トランスクリプトーム解析で行い相互作用がおきる細胞の共通点を確認する。また、上記で行った選定した細胞を用いて、生体と一致した構造の歯冠形成と歯周組織を含む歯のユニットの形成を行う。

次年度使用額が生じた理由

細胞の選定に時間がかかり解析が思うように進まななかったため、次年度使用額が生じた。解析に必要な試薬の購入や細胞培養における培養液関係の試薬、消耗品器具の購入に使用する。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi