研究課題
2019年末に発生した新型コロナウイルスは瞬く間にパンデミックとなったが,mRNAワクチン等の緊急使用承認を受け,世界各国での接種開始が実現した。mRNAワクチンに関しては,全く新規製剤であるため新規の有効性・安全性評価法の開発が求められる。我々は,既存の動物を用いた有効性・安全性試験にシステムバイオロジーを組み合わせ,ワクチンやアジュバント接種後の体重,体温や血液・免疫学的などの変化を遺伝子発現に置き換え,バイオマーカーでワクチンの有効性・安全性を評価できることを示してきた。そこで,本研究課題では,我々の開発したバイオマーカーを用いたin vivo及びin vitro安全性評価法で新規のmRNAワクチンの評価が可能か検証すると共に,国立病院機構村山医療センターとの共同研究で得られた,医療従事者における新型コロナmRNAワクチン接種後の血清サンプルを用い, mRNAワクチンの有効性・安全性に資する新規バイオマーカーの同定を試み,次世代のmRNAワクチンの有効性・安全性評価法の開発を行う。2022年度は、現在承認されているmRNAワクチンに関し,パンデミック対応の接種が優先されているため、研究用に入手することが困難であったため類似のmRNAワクチンをモックアップワクチンとしてデザイン・作成し、コントロールのGFP mRNAワクチンを含め、製造した。今後、これらのモックmRNA Vaccineを用い、培養細胞及び動物に投与し、我々の開発したバイオマーカーを用いたin vivo及びin vitro安全性評価法で新規のmRNAワクチンの評価が可能か検証する。その一方で、医療従事者における新型コロナmRNAワクチン接種後の血清サンプルを用い,血清中のSpike特異的抗体価及び中和活性を検証し、ワクチン接種により、Spik特異的抗体が誘導されていることが明らかとなった。
3: やや遅れている
当初より予想はされていたが、現在承認されているmRNAワクチンに関しては,パンデミック対応の接種が優先されており,研究用に入手することは極めて困難であった。そこで、別途、類似のmRNAワクチンをモックアップワクチンとしてデザイン・作成することとした。公表されている範囲でPfizerのmRNAワクチンと同様のmRNAを作成した。また、コントロールとしてGFPを入れたmRNAワクチンを製造した。今後、これらのモックmRNA Vaccineを用い、培養細胞及び動物実験に移行する。
現在承認されているmRNAワクチンの入手は極めて困難出会ったため、別途、類似のmRNAワクチンをモックアップワクチンとしてデザイン・作成した、今後はこれらのモックmRNA Vaccineを用い、培養細胞及び動物実験に移行し、バイオマーカーの有用性の検証、新規バイオマーカーの検索を行う。その一方で、先取りして、医療従事者における新型コロナmRNAワクチン接種後の血清サンプルを用い,血清中のSpike特異的抗体価及び中和活性を検証し、ワクチン接種により、Spik特異的抗体が誘導されていることが明らかとなった。今後、これらの検体を用い、mRNAワクチンの有効性・安全性に資する新規バイオマーカーの同定を試み、培養細胞および動物実験の結果と比較検証する。
mRNAワクチンの購入ができず、新規デザイン・製造することとなり、動物実験等に持ち込むことができなかった。次年度移行、動物実験に用いるため、計画上は問題がない。
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