研究課題/領域番号 |
22K12978
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研究機関 | 都城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
関 幹雄 都城工業高等専門学校, 一般科目文科, 准教授 (00817900)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 三宅尚斎 / 山崎闇斎学派 / 近世日本儒学 |
研究実績の概要 |
本研究課題「三宅尚斎の思想形成に関する基礎的研究」は、個別に思想分析が進められてきた三宅尚斎に対して従来の研究の立脚点とされる資料から見直さんとするものである。 本年度(2023年度)も、九州大学所蔵資料を中心にデータ収集と翻字作業、資料分析を行った。 宮崎県高鍋町立高鍋図書館所蔵・明倫堂文庫内の「三宅子全書」は有益な一次資料であるため、資料自体の読解に合わせて、資料成立に対する研究を継続的に進めている。確たる成果が出ているとは言えないものの、本資料と他期間所蔵資料との比較検討を進めるとともに、資料の来歴や門人の動向等を藩史や語録等の周辺資料から切り崩しを進めている。刊本として通行している『黙識録』『白雀録』等に加え、蓬左文庫所蔵資料(語録資料)・京大所蔵資料(文集資料)などの基礎資料の翻字を概ね完了し、それらを参照しつつ進行させる今後の研究の準備は進んでいる。写本資料に関しても、今後の思想分析に繋げる一定の基礎資料は集まったと言えるが、その資料群の整理・精読の状況はやや遅れていると言える。 主研究テーマと並行して、尚斎からやや時代は下るが江戸末の陽明学者に関する基礎研究も進行させている。学脈としては逸れているが、写本資料の扱いと研究の進め方に関する知見を得ると共に、当時問題とされていたテーマや他学派から見た闇斎学派の評価を把握することに繋がっている。(宋明思想検討会・研究発表)。 尚斎著作の一次資料を位置づけていく作業を次年度も継続するとともに、講学活動・学脈の伝播状況を語録資料から把握することを次年度の課題とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度、感染症に伴う移動制限は緩和されたものの、全期間を通した資料調査の後ろ倒しを余儀なくされている。基礎資料入手状況に比例して資料精査の進捗もやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
「三宅子全書」の分析を進めるとともに、資料のクリティーク・精読といった基礎的研究を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
【理由】初年度以来の研究進度の遅れ(感染症状況に係る)により、全期にわたり予算を慎重に執行している。【使用計画】予定していた現地調査についても、文献複写等で対応可能な部分もあり見直しを図っている。資料調査にともなう複写・旅費等を中心に順次執行していく。
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