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2022 年度 実施状況報告書

古写真・絵はがき・売立目録をもちいた仏像彫刻の研究―奈良地方の作品を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 22K13012
研究機関独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館

研究代表者

山口 隆介  独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 主任研究員 (10623556)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード古写真 / 絵はがき / 売立目録 / 仏像 / 奈良
研究実績の概要

戦前に開館した博物館や研究所が蔵する古写真(デジタル化されたデータベースを含む)のうち、東京国立博物館および東京文化財研究所の所蔵分を閲覧し、全体像の把握に努めた。仏像の写真を用いて製作された絵はがきについては、松田福一郎旧蔵資料(個人蔵)にふくまれる絵はがき数十枚を高精細デジタル一眼レフカメラで複写し、データベースへの登録と印字された文字情報等の翻刻をおこなった。松田旧蔵資料の古写真数百枚についても、同様に高精細デジタル一眼レフカメラでデータ化し、登録した。売立目録については東文研未所蔵の目録や掲載作品に関する情報収集を継続的におこない、既存の報告書(山口隆介「彫刻史研究と売立目録」『売立目録デジタルアーカイブの公開と今後の展望―売立目録の新たな活用を目指して―』東京文化財研究所、2021年)の増補改訂を進めた。このほか、古写真に写る奈良ゆかりの仏像2件を調査および写真撮影を実施し、あわせて伝来に関する資料調査をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

未知の古写真・絵はがき・売立目録の把握は本研究の基礎をなす作業だが、今年度は松田福一郎旧蔵資料の調査が実現したことで仏像の伝来や現所在地に関する重要な情報を多く得ることができた。戦前に開館した博物館や研究所が蔵する古写真や東文研未所蔵の売立目録の確認作業も進めることができ、全体としてはおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

次年度は今年度にひきつづき、未知の古写真・絵はがき・売立目録に関する情報を収集するとともに、資料のデジタル化を進め、データベース構築のための準備を開始する。また、これと並行して興福寺古写真に写る仏像の現所在地の探索を進め、所在を確認そいた作品の調査および写真撮影、X線CTスキャン調査をおこなう。

次年度使用額が生じた理由

アメリカのハーバード大学ホートンライブラリーが蔵するフェノロサ資料のうち、書簡等の実査および写真撮影は別予算で実施したものの、本課題の対象である古写真の調査は実施できなかった。そのため次年度以降に実施することとし、当該助成金は旅費にあてる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 古写真細見―所在不明大日如来像―2023

    • 著者名/発表者名
      山口隆介
    • 雑誌名

      鹿園雑集

      巻: 25 ページ: 27,33

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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