研究課題/領域番号 |
22K13052
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
福留 瑞美 関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (70759993)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 池田綱政の詠歌 / 岡山藩池田家2代藩主 / 飛鳥井雅章による和歌添削 / 中院通茂による和歌添削 |
研究実績の概要 |
本研究は、林原美術館が所蔵する備前岡山藩2代藩主池田綱政の詠歌関連資料(池田綱政の家集・添削詠草・紀行文・書簡など40点ほどの新出資料)を体系付けて資料整理することにより、池田綱政の詠作活動の全容、藩内外における和歌交流圏、歌道家の和歌指導方法など、近世大名の文化面における業績や公家による和歌指導システムを明らかにすることが目的である。その方法としては、各資料を現地調査・写真撮影して翻刻・筆跡鑑定し、全詠歌をリスト化して共通和歌・関係者・本文改訂の変遷などの分析を行い、岡山藩史・他藩・公家における関連資料の文献調査も行うことで、各資料の関連性や前後関係を論証して資料を体系づけていくことである。 そのため、初年度(令和4年度)は林原美術館へ6回出張して、池田綱政の詠作関連資料(家集・添削詠草など)10点ほどとその周辺資料(岡山藩旧蔵の池田家系譜、池田家歴代藩主・夫人および和歌交流のあった大名に関する資料なども含む)を調査し、必要に応じて写真撮影して、資料収集を行った。 そして、資料収集した池田綱政の詠作関連資料(和歌資料)に関しては、資料整理として各資料における詠歌1首ごとに通し番号を付しながら翻刻作業(活字化)を行い、「池田綱政の詠歌リスト」の拡充を図った。 また、「藩主の詠歌」という私的な資料の特質上、登場人物や関係者については院号・官職名が使用されることも多く、系譜だけではわからないため様々な資料に当たりながら人物を特定していく必要があり、判明した人物は順次「関係者リスト」に入れて拡充を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
池田綱政の詠歌の中核をなす家集12冊については、これまでの現地調査で写真撮影を終え、翻刻と詠歌の通し番号を付す作業はある程度進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
林原美術館が所蔵する備前岡山藩2代藩主池田綱政の詠歌関連資料のうち、まだ写真撮影を行えていない資料の現地調査をして、資料収集を行い、詠歌や関係者リストの拡充を図る。
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