研究課題/領域番号 |
22K13090
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田島 篤史 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (40802765)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 魔女 / 聖母マリア / 悪魔学 / 魔術 / 奇跡 / 巡礼 |
研究実績の概要 |
2022年度は、当初参加を予定していた学会(Aebeitskreis interdisziplinaere Hexenforschung、日本西洋史学会、日本独文学会、日本宗教学会、西洋中世学会)のうち、校務の都合上、参加できなかった日本宗教学会を除いてすべて参加でき、研究者らとの議論を通じて、最新の知見を得られた。また5月に開催された日本西洋史学会では、小シンポジウムに登壇し、「15世紀ティロール伯領における魔女問題とモビリティー」と題して、3月に開催されたWorkshop: Spatial and Social Mobilities in the Medieval and Early Modern Alpine Regionsでは、"Repraesentationen der Mobilitaet: Exvoto in den oberoesterreichischen und niederbayerischen Wallfahrtskirchen"とのタイトルで研究成果の一部を報告した。 また9月にドイツ(ローテンブルク・オプ・デア・アウバー、クレクリンゲン、ヴァインガルテン、ブルクハウゼン、ボーゲンベルク、ゾッサウ、シュトラウビング、レーゲンスブルク、ミュンヘン)とオーストリア(インスブルック、ザンクト・ヴォルフガング、ファルケンシュタイン、モントゼー)を、3月にスイス(メンドリジオ、ロカルノ、ルツェルン、アインジーデルン、チューリヒ)を訪れ、現地で史料・資料調査および研究者らとの研究交流を持った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、コロナ禍による渡航規制がある程度緩和されたため、最も懸念していた海外での調査・研究活動が、ほぼ滞りなく実施できた。また国内でも、多くの学会・研究会がオンラインまたはハイブリッドで開催されたため、研究計画がそれほど妨げられることなく遂行できたと考えられる。オンライン開催のために節約できた旅費を、物品購入に充てられたため、当初予定していたよりも多くの書籍等を購入できたことも、結果的に研究計画を進めていくうえで、プラスに働いたと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として、このまま研究計画通りに進めていくことを大前提として、新たに発見された課題にも柔軟かつ意欲的に取り組んでいくつもりである。具体的には、15世紀当時の魔女信仰と聖母マリア崇敬との関連を調査していくうえで浮上した、民衆の信仰形態の一つである「巡礼」にも着目し、魔術と奇跡との関連を視野に入れた調査・研究を進めていく。今後、調査で訪れる予定の諸都市(ケルン、アーヘン、ローマetc.)は、歴史上、極めて重要な巡礼地でもあるため、魔女・異端関連以外の史料・資料収集も可能な限り行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加を予定していた学会・研究会の多くがオンライン開催となり、旅費として計上していた分が余ってしまった。多くは物品購入に充てたが、若干の余剰が出たため、当該残額は2023年度の書籍購入に充てる予定である。
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