研究課題/領域番号 |
22K13099
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
安達 真弓 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (70790335)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | マイノリティ / 祭り / エスニシティ / 空間 |
研究実績の概要 |
2023年度は下記の活動を通して、移民やマイノリティによる多言語使用に関する研究を進めた。 ・現地における言語景観調査:関東近郊のベトナム系移民の居住地を訪れて秋祭りに参加し、ベトナム語が使用される空間や場面について考察した。 ・共同研究への参画:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所研共同利用・共同研究課題「移民の継承語とエスニックアイデンティティに関する社会言語学的研究(jrp000267)」(2021~2023年度)の研究代表者として、5月に研究会を、そして2月に課題の締めくくりとなるシンポジウム「移動・境界・言語」を、社会言語学に関する研究会である「東京移民言語フォーラム」と共催でハイブリッド開催した。これらのイベントの運営に携わる中で、理論的な研究だけでなく応用的な研究に関するトレンドにも触れ、今後調査時に着目すべき点についての着想を得ることができた。なお、後継の課題として「分断・移動の時代の継承語とアイデンティティ(jrp000295)」(2024~2026年度)が採択された。 ・パネル発表への参加:2023年6月に麗澤大学において開催された日本言語政策学会 (JALP) 第25回研究大会「言語政策と空間デザイン」にてパネル「エスニシティに基づいた空間はどのように形成されるのか―日本のベトナム系およびパキスタン系「コミュニティ」の事例より」の一員として、これまでに現地調査で収集したデータを基に成果を報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍により中断していた現地調査を2023年度に再開できたことは、大きな前進であった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、「研究実績の概要」欄においても触れた新規共同研究を推進することによって、在日ベトナム系移民を取り巻く社会状況の変化と言語使用の分析方法について示唆を得たい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は、現地参加を予定していた国際学会がハイブリッド開催となりオンライン参加するなどしたため、経費に残額が生じた。繰越額は、2024年度に学会への現地参加を選択して使用する予定である。
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