研究課題/領域番号 |
22K13153
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
山下 順子 成蹊大学, 国際教育センター, 講師 (30908744)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 動機づけ調整ストラテジー / 自己調整学習 / 日本語教育 / 動機づけ |
研究実績の概要 |
本研究は、第二言語あるいは外国語として日本語を学んでいる大学生を対象に、日本語学習における動機づけ調整プロセスを解明することを目的としている。 初年度である2022年度は、動機づけの調整に関わる周辺要因を解明するために、言語学習者にとってどのような動機づけが有効であるか、またどのような情緒的側面が言語学習に影響を及ぼし得るかを調査した。具体的には、先行研究のリビューを通して、学習者の心理面に影響しうる要因をリスト化し、整理を行なった。また、これらの要因がどのように相互に影響し合うかも確認するために、動機づけ、動機減退といった情緒要因間の因果関係を量的手法を用いて調査し、国際大会で口頭発表を行なった。 2023年度は、研究課題の軸となる動機づけを調整するために用いる方略を指す"動機づけ調整ストラテジー”に焦点を当て、ストラテジーを定量的に測定するための尺度を作成した。精度の高い尺度を開発するために、尺度の妥当性・信頼性の検証を行なった。尺度作成に関する一連の調査を論文としてまとめた後、国際学会誌に投稿した。当該研究はFrontiers in Psychologyに採択された。また、前年度のリビューと学会発表で明らかにした情緒要因が、動機づけ調整ストラテジーの使用に対してどのような影響を及ぼすかを明らかにするために、両者の関係を検討した先行研究の整理を行なった。次年度では、先行研究で得られた知見をもとに、情緒要因と動機づけ調整ストラテジー間の影響を明らかにし、研究課題に対する答えを導き出す予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度の予備調査の分析や公表が遅れたことで、研究の進捗が全体的に遅れているためである。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度中の本調査の実施が叶わなかったため次年度に本調査を実施する予定である。また、国際大会や海外学会誌への投稿にも時間を割いて研究成果の公表に注力するつもりである。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究進捗が遅れたことで本調査の実施が後ろ倒しになり、調査にかかる費用を使用しなかったためである。次年度は本調査の実施および成果公表(学会発表、論文投稿)において経費を使用する予定である。
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