研究課題/領域番号 |
22K13159
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
矢澤 翔 筑波大学, 人文社会系, 助教 (50844023)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
キーワード | 留学 / 語学研修 / オンライン / スピーキング能力 / Harvard-NGSL文 / 英語 / 音声データベース |
研究実績の概要 |
本年度は日本人留学生の縦断的英語音声データベース作成の前準備として、データベースのデザイン決定を行った。 ①読み上げ文:英語の母音や子音がバランスよく配置されているHarvard文と呼ばれる英短文720文のうち、英語学習者にとっての最重要語をリストアップしたNew General Service List(NGSL)に記載されている語のみを含む50文("Help the woman get back to her feet."など)を選定し、Harvard-NGSL文と名付けて使用することとした。これを音声コーパス系の国際学会であるOriental COCOSDAで発表したところ、概ね好意的な評価を得た。なお、Harvard文は英語母語話者の音声コーパスにも広く用いられているため、比較対象として新たに英語母語話者の収録を行う必要がないという利点も有している。 ②質問票:テキサス大学オースティン校にて考案されたBilingual Language Profileと呼ばれる質問票を使用することで、英語を話すことに対する態度の変化といった、従来見逃されがちであった要因についても研究の範囲とすることとした。 ③アノテーション方針:Montreal Forced Alignerと呼ばれるオープンソースのPythonプログラムを用いて、CMU発話辞書に基づく自動アノテーションを施すこととした。本研究ではデータベースの着実な公開を主な目的としていることから、多大な労力と時間を要する手動アノテーションは行わない方向で考えている(ただしこの方針は転換する可能性がある)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現段階ではおよそ当初の計画通りで、音声データ収録に向けたデータベースのデザイン決定をまずは行った。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度より学生の海外渡航が正常化することを踏まえ、所属組織における研究倫理審査での承認を経た上で、音声データの収録を本格的に開始する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
対面で発表予定であった国際学会がオンラインとなったために旅費分を繰り越した。余剰分は英文校閲や論文投稿料に充てる予定である。
|