研究課題/領域番号 |
22K13241
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
村上 夏希 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, アソシエイトフェロー (90801267)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 古代食 / 奈良時代 / 残存脂質分析 / 胎土分析 / 考古生化学 |
研究実績の概要 |
今年度は壺Gと堝形土器を対象に残存脂質分析をおこなった。須恵器は残存脂質分析が対象としてきた野焼き土器よりも4倍の試料量が必要になることが予備実験から予測されていた。今回、実際に考古資料を対象としたところ、本推測を支持する結果が得られた。須恵器を対象とした残存脂質分析の初例であり、今後の硬質土器を対象とする際の指針となり得る、重要なデータと言える。 壺Gは静岡(旧駿河国、旧伊豆国)で生産され、奈良の都まで運ばれたとされているが、科学的な検討はほとんどおこなわれていない。そこで、生産地を自然科学的に検討するため、胎土分析の予備実験をおこなった。奈良文化財研究所が所蔵する壺Gと各地の窯場試料を対象に、蛍光X線分析による非破壊調査をしたところ、概ねグループごとに値がまとまる傾向が認められた。今後、分析方法や試料調整法を変えることで産地推定が可能ではと期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は静岡県の各遺跡の堝形土器39点、壺G4点についてサンプリングをし残存脂質分析をおこなっており、分析研究の結果は予定通りのペースで得られている。
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今後の研究の推進方策 |
既にサンプリングをしている試料については抽出法を変えさらなる検討をおこなう予定である。また、①新規試料のサンプリングおよび残存脂質分析、②壺Gを対象とした胎土分析用のサンプリングおよび試料調整、をおこなう予定である。
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