研究実績の概要 |
本研究プロジェクトの当初の計画通り、まず投資から収益発生までの遅延の原因が企業内部にある場合の分析を行った。特に、初期投資のみならずその後の拡張投資も可能な場合を分析しており、その内容をまとめた論文「Time-to-build and capacity expansion」が査読付き国際ジャーナルのAnnals of Operations Researchから出版された。 一方、海外の研究者達からのコンタクトで始まった国際共同研究の結果である「The effects of labor choice on investment and output dynamics」を日本ファイナンス学会第31回大会、OR 2023、Statistics, Modelling and Operations Research Seminarで発表した。そして、その論文は最終的に査読付き国際ジャーナルのJournal of Corporate Financeから出版され、京都大学経営管理大学院の第7回企業金融研究奨励賞(みずほ証券寄付講座)の最優秀賞を受賞した。この研究は分析の便宜上もっともシンプルなフレームワークにとどめているが、今後収益発生の遅延を踏まえたモデルへの拡張も可能と考えられる。 また、収益発生の遅延の原因が企業の内部にある場合と外部にある場合を照らし合わせて分析した論文「Time-to-build, regulation, and investment」を執筆し、東京都立大学経済学セミナー、AustMS 2023で発表した。
|