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2023 年度 実施状況報告書

マイノリティ集団間の経済関係:近世ハンブルクのスファラディとアシュケナジの事例

研究課題

研究課題/領域番号 22K13439
研究機関学習院大学

研究代表者

竹原 有吾  学習院大学, 経済学部, 教授 (80823591)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードポルトガル / イベリア半島
研究実績の概要

本年度は前年度までの研究を踏まえて、さしあたりイスラエルで史料調査を実施し、史料の分析に入る予定であった。しかしながら、史料調査を計画していた時期にイスラエルに対するハマスの攻撃があり、史料調査を予定通り行うのは難しいと判断し、渡航を断念することになった。けれどもイスラエルでの史料調査に向けた準備を進めるのにあたって、研究に役立つ可能性のある史料がまだ他にも存在することがわかり、またそれらがヨーロッパ各国のどの史料館で保管されているかなど確認することができた。今後は、そうした史料の存在を前提に研究を進めていくことにしたい。
史料調査はできなかったが、文献を活用した研究を進めていく中で、先祖が同じイベリア半島で生活していたユダヤ人であっても、その後イベリア半島から移り住んだ西欧の都市の中では、先に渡ってきた者と、他の地域を経由して何世代かあとに渡ってきた者とで区別がされていたことがわかった。本研究のテーマとしているアシュケナジームとスファラディームの関係以外にも、同じユダヤ人の間で別の区別も存在したことが明らかになったことから、より細かくユダヤ教徒同士の社会的および経済的な関係を見ていくことの必要性に気付かされることになった。またドイツ国内では、アシュケナジの宮廷ユダヤ人と同様に、スファラディの宮廷ユダヤ人も活躍していた事例があり、さまざまな文献を調べていく中で、そうした事例について見ていくことができた。今後、この宮廷ユダヤ人の事例とハンブルクのスファラディームの事例を比較することによって、ハンブルクのスファラディームの置かれていた社会の特徴についてより詳しく解明することができればと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予定していたイスラエルへの史料調査を実施できなかったため。

今後の研究の推進方策

スファラディームに加えて、ハンブルクに渡ったアシュケナジームについても、史料の収集や分析を進めるなどして、より詳しく調べていくことができればと考えている。

次年度使用額が生じた理由

イスラエルに対するハマスの攻撃があり、予定していた史料調査を行うことができなかったため、次年度使用額が生じた。残額は主に今後の史料調査に利用することができればと考えている。

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公開日: 2024-12-25  

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