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2022 年度 実施状況報告書

組織内の創造的パフォーマンスを導く「逸脱」に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K13475
研究機関東洋大学

研究代表者

木村 裕斗  東洋大学, 経営学部, 准教授 (10809883)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード逸脱行動 / 創造的パフォーマンス / 個人・集団の志向性 / 志向性のギャップ知覚 / 適応・逸脱行動のモデレータ / 構造的緊張理論 / 社会的交換理論 / 社会的学習理論
研究実績の概要

一般に,組織成員と周囲の価値観のギャップはネガティブに作用すると考えられているが,成員の逸脱行動を促すことで,むしろ創造的なパフォーマンスを生む可能性がある。しかし,このような観点に立った研究は十分に行われていない。よって,本研究では,個人と集団の志向性のギャップが,創造的逸脱および創造的パフォーマンスに結びつく条件を特定することを目的とし,「どのようなギャップが創造的逸脱を導くのか」「創造的逸脱はどのようなパフォーマンスにつながるのか」「ギャップと創造的逸脱およびパフォーマンスのモデレーター(調整要因)は何か」という3つの問いを検証する。
今年度は研究初年度であるため,本研究に関する研究環境の整備および文献収集に加え,関連するテーマの研究者と打合せを実施した。その上で先行研究に基づく理論的整理と研究課題の抽出を行った。その結果,逸脱行動の測定に関する問題点や,先行研究の多くが逸脱行動の本質である自己と他者のギャップの知覚について注意を払ってこなかった点が明らかとなった。また,建設的逸脱と破壊的逸脱を分ける条件や,逸脱行動の帰結(評価)に関する議論も不十分であることが分かった。
そこで本年度はさらに,これらの点を踏まえた上で,研究モデルおよび仮説の設定を行い,創造的パフォーマンスを導く逸脱行動に関する質問紙調査を実施した。具体的には,新たな逸脱に関する尺度を作成した上で,個人と集団の志向性のギャップ,個人の態度および集団内の関係性や行動に関する諸変数との関連を分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は研究環境の整備と先行研究レビューおよび第1回目の質問紙調査を実施することができた。また,特に理論的な整理を中心として,学会発表と研究会報告を行うことができた。以上のことから,研究会代の進捗はおおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

次年度以降は,今年度得られた定量的データを分析し,学会発表およびジャーナルへの投稿を行う。またそれらと並行して,インタビューやアンケートによるデータ収集を実施する。

次年度使用額が生じた理由

研究用ノートパソコン等の購入を予定していたが,別予算から購入したことにより次年度使用額が生じた。残額は翌年度以降にアンケート調査費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 過去受容がキャリアヴィジョン形成を阻害する ―探索期における批判的思考態度と時間的展望―2023

    • 著者名/発表者名
      木村裕斗
    • 雑誌名

      経営論集

      巻: 100 ページ: 13-25

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 社会的インパクトを創出するためのアイデアが産み出され,実践される過程2023

    • 著者名/発表者名
      古村健太郎・澤邉潤・木村裕斗・鶴田利郎・三和秀平
    • 雑誌名

      地域未来創生センタージャーナル

      巻: 9 ページ: 47-50

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 日本企業の“創造性/革新性の欠如”と“現場力の低下”の“並存”の原因とその克服の方法 ―“集団と創造性”,“個人と集団の適応・逸脱”などの視点からの考察2023

    • 著者名/発表者名
      木村裕斗
    • 学会等名
      国際戦略経営研究学会・第1回企業革新研究会
  • [学会発表] 組織における逸脱研究の展望2022

    • 著者名/発表者名
      木村裕斗
    • 学会等名
      国際戦略経営研究学会2022年度年次大会

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公開日: 2023-12-25  

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