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2023 年度 実施状況報告書

高齢者の社会参加を動機づける支援シートの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K13593
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

山下 真里  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80848424)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード社会参加 / 地域在住高齢者 / 動機づけ / パーソナリティ / レディネス / 就労的活動
研究実績の概要

本研究の目的は、興味による自主的な社会活動の選択を可能にする支援シートを開発することである。昨年度、多様な社会活動のうち就労的活動(定まった雇用関係がなく、少しでも収を伴う仕事のことで、正規雇用や契約社員、パート・アルバイト、自営業での仕事は含まない、と定義)に焦点を当て、就労的活動に対する興味に関する実態調査(調査①)および、興味に基づく就労的活動のマッチング支援シート作成のためのプレ調査(調査②)を行った。当該年度は調査①の自由記述の分類と調査②の解析を実施した。
調査①は兵庫県Y市で実施した疫学調査において、就労的活動に関する項目を尋ねた。有効回答5,165名(有効回答率75.2%)のうち、就労的活動をしている者は388名(7.9%)であった。就労的活動をしていない理由としては、①体力・体調の不安(気持ちはあるが、体がついていかない)、②高齢のための自身低下(年だから)、③家のことで手一杯(介護のため)、④他の社会活動で満足(ボランティアや仕事をしている)、⑤必要性を感じない(好きなことをして過ごしたい)、⑥情報不足(窓口が見つからない)、⑦先延ばし(やりたいとは思うが面倒)という理由が挙げられた。無理なく隙間時間で取り組めるような活動のバリエーションを増やすことや、コーディネーターの必要性が示唆された。
調査②では、就労的活動の要素への興味(Aテスト)と自信(Cテスト)、生活における基礎的志向性(Bテスト)を尋ねる調査票を作成し、京都府および宮崎県の高齢者クラブの利用者を対象に実施したプレ調査である。計160名(男性26名、女性129名、平均年齢77.8±8.2歳)から回答を得た。Aテストについて、カテゴリカル因子分析(プロマックス回転)を行った。その結果、「研究」「芸術」「企業」「社会」「慣習」「現実」の6因子が見いだされた。ω係数はどの因子も0.8以上であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

出産による研究活動の中断があたっため

今後の研究の推進方策

支援ツールの完成を目指す。また、就労的活動は社会活動の一部であるため、支援ツールを活用する対象者の特性をどのように反映させるか、また、就労的活動以外の社会活動をどのように支援ツールに含めるか検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

出産に伴い一時的に研究を中断していたため、予定していた調査のデータ分析および本調査を実施できなかった。次年度は、就労的活動の動機づけ支援シートの完成を目指し、アンケート調査等に予算を使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 社会活動による認知症予防2023

    • 著者名/発表者名
      山下真里、藤原佳典
    • 雑誌名

      Geriatric Medicine(老年医学)

      巻: 61 ページ: 405-408

  • [学会発表] 高齢期のボランティア活動に関する負担感尺度作成の試み2023

    • 著者名/発表者名
      山城大地 、山下真里 、川窪貴代、高橋知也、松永博子、相良友哉、藤田幸司、藤平杏子、小川将、登藤直弥、鈴木宏幸 、村山洋史 、藤原佳典
    • 学会等名
      第18回日本応用老年学会大会
  • [学会発表] フレイルにおける心理的アプローチ:心理職の役割2023

    • 著者名/発表者名
      山下真里
    • 学会等名
      第23回日本抗加齢医学会総会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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