研究課題/領域番号 |
22K13610
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
飯田 綾香 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (70739169)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 障害児 / 特別支援教育 / 食育 |
研究実績の概要 |
障害児者が自分のできることを最大限発揮し、幸福感の中で自立した生活を送るために、保健・医療・福祉・教育など様々な支援体制の強化が進められている。障害児者には、過剰栄養(肥満)や低栄養(やせ)などの栄養障害の存在が知られてはいるものの、栄養ケア体制は整っておらず、その課題も明らかとなっていない。障害児の肥満は生活習慣病、やせは発育・発達障害のリスクを上げ、その後の成長や健康状態、生活に大きく影響することから、一人一人に適切な栄養ケアを可能とする体制整備が急務となっている。 本研究は、学童期の障害児が集う特別支援学校において、栄養専門職である栄養教諭が中心となった支援が可能となるよう、障害児の栄養ケア計画策定上の課題を明確化し、食事提供や食事支援を可能とする支援体制について提案する。すなわち、栄養教諭を特別支援教育における栄養ケアの中核とした個別のケア体制の構築を目指す。 本年度は「特別支援学校の栄養管理体制の実態調査」に向けた調査票作成と「特別支援教育における栄養管理の諸外国調査」として、国内の特別支援教育における食育の文献的検討及び諸外国における障害児への栄養教育介入効果に関する文献収集を実施した。 国内の特別支援教育における食育は、栄養専門職と他職種が協働して実施しており、障害児個々に合わせた教育の一環となっていた。さらに、食育は食事時間の問題行動の改善、苦手な食べ物の克服、他児との良好な関係構築に加え、本人のやる気や自信、達成感を引き出すことに繋がっていた。今後、諸外国における障害児への栄養教育・栄養ケアについて情報を精査し、国内の実態に合わせた特別支援教育における栄養ケア体制の検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は「特別支援学校の栄養管理体制の実態調査」を実施する予定であった。しかし、国連の障害者権利委員会から日本の特別支援教育に関する勧告が出され、本勧告を踏まえて、使用する調査票の再確認と再検討を行った。そのため、調査は次年度に実施することとした。計画の変更に伴い、次年度実施予定であった「特別支援教育における栄養管理の諸外国調査」の一部を先行して行ったが、全体的に「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度実施予定であった「特別支援学校の栄養管理体制の実態調査」を実施する。本研究結果より、特別支援学校の実態把握と課題の抽出を行い、障害児一人一人の特性に応じた個別の栄養ケア体制の提案に向けた基礎資料とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
「特別支援学校の栄養管理体制の実態調査」における調査票の再検討による研究スケジュールの変更により、アンケート調査の実施を次年度に見送ったため、使用額が計画より大幅に減少した。本年度計上していた郵送費、調査人件費(発送準備、回収整理等)、データ入力委託費等は、次年度実施予定である「障害児児童生徒の個別調査」と合わせて、繰り越して必要となる。
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