研究課題/領域番号 |
22K13682
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研究機関 | 日本体育大学 |
研究代表者 |
鹿野 晶子 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (10759690)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 学校保健 / 前頭葉機能 / 抑制型 / スクリーンタイム |
研究実績の概要 |
日本の子どもの“心”の育ちが危機的な状況にあり,その改善が急務の課題といわれてる.そのような中,我々は心(≒前頭葉機能)の測定方法の一つであるgo/no-go課題を用いたデータを基に,1)かつては検出されなかった抑制型に分類される者が近年の調査で一定数認められるという結果,2)抑制型に特徴的な握らない間違い(抑制反応)と各種の生活要因との関連を推測させる結果を得ている.そこで本研究では,go/no-go課題における抑制反応を基に,それに関連する要因を睡眠,身体活動,スクリーンタイムに注目して明らかにすることを目指す. 初年度である2022(令和4)年度は,翌2023(令和5)年度に予定されている本調査に向けた準備期間としてプレ調査を実施した.対象は東京の公立M小学校に在籍する小学1-6年生876名であり,調査は2022年9-11月に実施した.調査項目は,go/no-go課題(全数),加速度計を用いた身体活動量(各学年1クラス抽出),質問紙を用いた睡眠状況,スクリーンタイム状況調査(全数)であり,それぞれの測定は,その測定手順も含めて実施可能である様子が確認できた.現在は,得られたデータの分析中であるが,その速報値によると,各学年において抑制型に判定される者が一定数(1年生6.5%,2年生5.6%,3年生3.8%,4年生4.8%,5年生0.8%,6年生4.7%)存在する様子が確認された.このような結果も踏まえて,調査協力校,研究協力者との打ち合わせを重ね,次年度に予定されている本調査の対象,期間,方法を確定することもできた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022(令和4)年度は,翌2023(令和5)年度に予定されている本調査の準備期間であり,予定通りプレ調査を実施することができたことから「おおむね順調に進展している」ものと考える.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策については,当初の計画に大きな変更はない.すなわち,2023(令和5)年度は,前年度のプレ調査を踏まえた本調査を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初購入を予定していた加速度計は,プレ調査の対象者数が修正されたことにより台数を減じて購入した.翌年度の本調査では対象者が増えるためさらに追加の購入を予定している.
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