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2022 年度 実施状況報告書

発達性読み書き障害のあるバイリンガル児童の早期発見から支援までのシステム構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K13746
研究機関筑波大学

研究代表者

周 英實  筑波大学, 人間系, 特任助教 (40825618)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード発達性読み書き障害 / 学習障害 / バイリンガル児童 / 早期発見 / スクリーニング
研究実績の概要

本研究は、読み書きに困難さを抱えたバイリンガル児童の早期発見から支援・指導までの一連の流れを示し、発達性読み書き障害が疑われるバイリンガル児童に対する支援体制を提案することが目的である。この目的を達成するために、1)発達性読み書き障害に関する教員の理解啓発及び専門性を向上させるための校内研修内容の検討、2)「発達性読み書き障害」に関する検査法をバイリンガル児童に行う読み書き調査を実施し、検査結果を解釈する際の留意点を検討、3)定期的なスクリーニング検査を通して読み書きに困難さが認められた児童を対象に読み書き支援・指導を試み、その指導効果を検討するという3つの側面から研究を進めている。
1年目は、対象校全学年において「定期的なスクリーニング検査」を実施することができた。スクリーニングの結果から、日本語の読み書きに困難さがある児童への取り組みとして、一部の学年において、学級全体にて支援を行った。また、適宜に、対象校の教員と面談を実施し、読み書きに困難さを抱えた児童への理解深めることが可能であった。さらに、その中で校内研修にて実施する内容の聞き取りができ、2年目に教員対象の研修を実施予定である。また、現在の対象校で得られたデータをモノリンガル児童のデータに比較検討するために、対象校で行っている取り組みを他の小学校でも実施することを考え、いくつかの学校に依頼をかけ、対象校以外の小学校1校において研究協力への承諾を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

読み書きに困難さを抱えたバイリンガル児童の早期発見し、支援・指導までにつなげるために、定期的に児童の読み書き習得度を把握することは重要である。初年度に学校全体の取り組みとして、3年目に計画してして「定期的なスクリーニング検査」が開始できたことは本研究において重要であると思われる。これが教員の理解啓発と専門性向上を目指した次年度の取り組みにつながることができた。ただし、学校等のスケジュール調整及び学校への訪問当が困難な状況もあり、一部の調査が実施できなかったため、上記のように評価した。

今後の研究の推進方策

初年度と同様に学校全体において「定期的なスクリーニング検査」を実施する。初年度に読み書きに困難さがあると思われた児童に対して、支援・指導を開始する。支援・指導の実施に先たち、読み書きの発達に関わる認知能力を調べる調査を実施する予定である。また、2年に計画している教員の理解啓発と専門性向上を目指した取り組みの一環として校内研修を実施し、支援・指導に向けた研究会などの開催を学校側と協議の上、進める。さらに、新たに研究への協力が得られた学校への取り組みを始める。
これらの研究を進める中であられた成果について学会発表及び論文等で公表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

小学校における一部の調査(モノリンガル児童用検査をバイリンガル児童に適応した読み書き検査)が実施できできず、その調査に関係する経費(人件費・謝金)が発生しなかった。そのため、次年度に行う調査及び支援・指導に必要な機材を揃えるための経費として予算を使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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