研究課題/領域番号 |
22K13751
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
安達 奈穂子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (00823650)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 歯科衛生士教育 / 患者ロボット / 教育プログラム / コミュニケーション能力 / 医療面接 |
研究実績の概要 |
質の高い歯科衛生士を育成するためには、実際の患者や施設の利用者と近距離で向き合って歯科衛生士業務を経験する臨床実習が重要であるが、コロナ禍においては、十分に実施できない状況が続いており、大学教育の場では、代替の有効な新形態が求められている。そこで、本研究では、ヒト型患者ロボット(シムロイド)を用いて、臨床実習の代替となる教育プログラムを開発し、その効果を検証する。シムロイドとは、「人体に酷似した外観と反応(表情・動き・会話)を備えたヒト型患者ロボット」であり、「対話型臨床実習教育シミュレーションシステム」である。マイクを通じた呼びかけを認識し、予めプログラムされた応答を表情や頭部、手の動きとともに実行する。録画機能があり、客観的なフィードバックが出来る。 本研究では、歯科衛生士学生を対象に、医療者として特に必要なスキルである、コミュニケーション能力・医療面接能力の向上および臨床に対する自信を培うための教育シミュレーションプログラムを実施、学生による自己評価および指導者評価、実習等に対する自信の程度を問う質問紙調査を行う。得られたデータを分析して、本シミュレーション実習が歯科衛生士教育に有望であることを検証し、新たな実習プログラムの構築を行い社会に提唱する。 本年度は、教育プログラムに使用するシナリオ作成・評価表作成のための知見・情報の収集、先行研究レビュー、予備的な検証のため技能実習の際にシムロイドを用いてデータを収集した。現在、予備実験の内容を分析し、発表の準備を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、教育プログラムに使用するシナリオ・評価表作成のための知見・情報の収集、先行研究レビューを中心として行った。依然としてCOVID-19による制限は継続しているものの、予備的な検証のため技能実習の際にシムロイドを用いてデータを収集した。現在予備実験の内容を分析し、発表の準備を進めているところである。また、次年度の教育プログラム実施に向けて、各所部門との調整を進めているところである。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、シナリオ・評価表の完成を目指し、それらを用いたしたシミュレーション実習を実施する。 初年度に実施した予備実習の結果報告をする。 COVID-19に関する状況が変化しており、学内授業方針に変更が見込まれるため、その方針に準じて実習内容を変更する可能性がある。当初予定していた臨床実習の授業内で実施が不可となった場合には、基礎実習にて実施する等検討をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19により学会参加旅費等に差が生じた。次年度以降の旅費として計上する。
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