研究課題/領域番号 |
22K13781
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
黒田 友貴 岡山理科大学, 教育開発センター, 客員センター員 (10907645)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | STEM人材コンピテンシー / ソーシャル・スキル / 社会人基礎力 / 初年次教育プログラム / 政策・制度設計 / 探究・STEM教育・STEAM教育 |
研究実績の概要 |
本年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を踏まえ、海外渡航をともなう調査・研究活動は実施せず、日本国内での調査・研究活動を中心に行なった。具体的には、国内の先進事例となる学校や教育委員会への訪問調査、これまでの政策等を分析するために文書館等を中心とした資料収集を行なった。特に、文書館での調査では、教育勅語以後の明治時代から今日までの教育事例を幅広く収集し、初等教育から高等教育、生涯学習に至るまで全年齢にまたがった調査を行なった。収集した資料をもとに、分析や追加調査の必要性などを、現在、検討している段階である。
また、次年度以降の海外調査にむけて、実践を計画する調査国の1つであるマラウイ共和国のステークホルダーとオンライン打ち合わせを行ない、調査協力の内諾に加えて、今後のスケジュール等、実施において必要な手続き等を確認した。その他の調査予定エリアについては、現地の研究協力者と連絡を取り合い、今後の調査等に必要な準備を進めた。
あわせて、国際学会2件(2022 EASE International Conferenceおよび7th STEM in Education Conference)、国内学会1件(日本科学教育学会第46回年会)の学会発表(いずれも査読有り)を行ない、国際学会誌(英文、査読付き)に1件論文が採録された。さらに、2023年度に開催される国際学会(The 15th Conference of the European Science Education Research Association:査読有り)での発表準備を行ない、発表が受理された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う、日本および海外渡航先の危険レベルがレベル2以上となっていた期間が長かったため、海外調査を実施することができなかった。そのため、国内調査等を重点的に実施するとともに、海外調査時の調査先の事前調査や打ち合わせなどをおこなった。海外調査が実施できなかったため、研究計画に遅れが生じているが、新型コロナウイルス感染症等を踏まえ1年目は余裕を持たせた研究計画のため、遅れは十分取り戻せる範囲でおさまっていると想定している。
また、成果公表の面では、国際学会2件、国内学会1件の口頭発表を行ない(すべてオンライン参加)、国際学会誌(英文)に1件採録された。加えて、2023年度に開催される国際学会(対面参加の予定)への発表準備をおこない、査読の結果、発表が受理されたことからも一定の成果の公表ができたと評価している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでは出来ていなかった海外調査の実施に加えて、新型コロナウイルス感染症をはじめとする研究上の不可抗力要素が発生した場合は、現地への訪問を伴わない調査方法に切り換えるなど柔軟な対応を想定している。なお、2023/05/21時点で、マラウイへの渡航上で必要なトランジット空港の一帯が海外危険レベル2以上となってしまったため、レベル2が長期化すると23年度も渡航ができない可能性がある。渡航については所属大学のガイドラインや日本政府、現地政府等の発表する情報をもとに安全に留意して渡航を計画する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う海外安全レベルがレベル2以上となっていた期間が長期化したため、海外調査を実施することができなかった。そのため、国内調査等を重点的に実施して実施した。
諸外国で緩和の傾向が見られているため、安全に留意して23年度から海外調査を実施する予定であり、翌年度中に22年度分の研究費は使用する見込みが立っている。
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