• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

可能自己筆記と認知方略の交互作用がパフォーマンスに及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 22K13803
研究機関京都橘大学

研究代表者

石山 裕菜  京都橘大学, 健康科学部, 助教C (80823434)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード自己制御 / 目標達成 / 可能自己
研究実績の概要

自己制御は学業成績や社会的地位, 健康と密接に関連しており, ひきこもりやいじめ, 薬物乱用といった社会問題の大きな予測因子となっている。そのため, 適応的な自己制御の促進は, 学校現場や医療現場だけでなく, 個人のウェルビーイングを保つためにも重要である。この自己制御を促進するものの1つに, 未来の自己像を想定すること(たとえばFishbach & Ferguson, 2007 )がある。
本研究では, この未来の自己を想定する際, 「どのように, また, どのような未来の自己像を考えること」が適応的な自己制御を促進するかについて検討することを目的とした。また, 未来の自己像を想定させる方法として表現筆記(expressive writing)を使用した。
これまでの研究から, 個人の持っている認知方略によって, パフォーマンスを促進しやすい未来の自己像は異なってくると考えられる(たとえば石山, 2020)。過去のパフォーマンスにおいて成功を収めてきたと考えている個人が持つ認知方略には2種類あり, 1つが防衛的悲観主義, 1つが方略的楽観主義である(たとえばCanter & Norem,1989)。石山(2020)の研究では, 防衛的悲観主義者の自己制御と関連したパフォーマンスを伸ばす未来の自己像は検証されたが, 方略的達観主義者の自己制御と関連したパフォーマンスを向上させる未来の自己像は検証されなかった。令和4年度は, 認知方略ごとの特性や未来の自己像についてどのように考えることが効果的かを想定するため, 先行研究の検討を行った。結果として, 令和5年度実施予定の実験で使用する刺激や指標が決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和4年度に実験を行う予定であったが, 実験で使用する刺激と指標の再検討を先行研究の検討を通じて行ったため, 当初の研究計画よりも遅れている。

今後の研究の推進方策

令和4年度に行った検討の結果, 長期的なスパンで自己制御が必要なパフォーマンスの前に, 短期的なスパンで自己制御が必要なパフォーマンスにおいて, 認知方略と考えさせる未来の自己像の組み合わせを確認する必要が生まれた。令和5年度は, 短期的なスパンにおける自己制御に必要な未来の自己像について認知方略の差から実験的な検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

昨年度実験を行わなかったため,次年度使用額が生じた。本年度は実験道具や質問紙,実験刺激の作成などに使用する。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi