本研究は、日本全国規模の大規模医療データ(レセプトデータベース)を利用することにより、精神科臨床における心理検査の発展的意義として、①心理検査を行うことは重要なアウトカムである最終的な病状軽快や死亡率軽減にどの程度寄与しているのか、②どの程度の医療経済的効果が見込まれるのか、③アウトカムに最も寄与し効率的となる心理検査の使用方法はどのようなものか、について明らかにすることを目的としている。令和5年度は、厚生労働省レセプトデータベースにおけるサンプリングデータセットを利用し、心理検査の全国での実施状況、及びそれらに影響をもたらす因子を明らかにすることを目的とした予備調査を行った。結果として、日本において実施されている心理検査の数や種類、心理検査の実施や種類の選択に影響をもたらす因子を明らかにした。これらについては今後学会等にて報告を行う予定である。また、レセプトデータベース特別抽出を用いた本解析についても申請準備を進めた。 令和5年7月、代表者が民間企業へ異動となり、科研費応募資格喪失となった。そのため、科研費を用いた本研究は終了となった。本研究の結果は学会等において発表していく予定である。
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