研究課題/領域番号 |
22K13837
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
平泉 拓 宮城大学, 看護学群, 准教授 (00760828)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 遠隔心理療法 / 新型コロナウイルス / 回復者 / 後遺症 |
研究実績の概要 |
本研究は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に罹患し、治療・療養を経験した回復者(以下、「COVID-19の回復者」とする)を対象として、COVID-19の回復者の長期的なメンタルヘルスへの悪影響に着目し、メンタルヘルスの改善に対して有効性が実証されているtelepsychotherapy(「遠隔心理療法」)をCOVID-19の回復者に適用し、COVID-19の回復者のメンタルヘルス改善に対する遠隔心理療法の有効性を実証することを目的とする。遠隔心理療法とは、ビデオ会議ツールやオンライン診療システム等の遠隔コミュニケーション技術を用いた心理療法である。 令和4年度は、COVID-19の感染拡大状況を鑑みて、倫理的配慮からCOVID-19の回復者に臨床試験を行うことを控えるべき社会状況であると判断し、シングルケース研究(1事例)のトライアル実施に留めた。この間、臨床試験を実施するためのプロトコルの質向上のための検討を行った。 研究成果の一部は、日本心理学会第86回大会 公募シンポジウム「新型コロナウイルス感染の恐怖感―初めての緊急事態宣言から解除後の時期に着目して―」内にて、題目「新型コロナウィルスの罹患家族に対する遠隔心理療法」にて話題提供として報告した。 また、本研究から派生し、ビデオ会議ツールやオンライン診療システム等を用いた遠隔コミュニケーションに関して司法・矯正機関に知識提供を延べ4か所、計6回行い、ウェブ調査面接とウェブ臨床面接の異同及びプロトコルを検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は、COVID-19の感染拡大状況を鑑みて、倫理的配慮からCOVID-19の回復者に臨床試験を行うことを控えるべき社会状況であると判断し、シングルケース研究(1事例)のトライアル実施に留めたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、統計的方法によるシングルケース研究を行い、10ケース単一事例データを統計解析する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画の遅れにより研究協力者への謝金が発生しなかったため。令和5年度に執行する見込みである。
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