研究課題/領域番号 |
22K13920
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小林 竜馬 石川工業高等専門学校, 一般教育科, 准教授 (90759408)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 向き付け不可能曲面の写像類群 / 向き付け不可能曲面のレベル 2 写像類群 |
研究実績の概要 |
当該年度は、向き付け不可能閉曲面の任意の 2 つのコンパクトな連結部分曲面について、それらが向き付け不可能閉曲面のレベル 2 写像類群の要素で移り合うための必要十分条件を調べた。具体的には、与えられた部分曲面を特徴付ける概念を定義し、その特徴付けを利用し、ホモロジーなどの代数的な計算により上記の必要十分条件を与えた。 本研究で定義した部分曲面の特徴付けは、曲面の写像類群やそれに関連する分野において、様々な活用方法が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
向き付け不可能曲面上の Dehn ツイスト、crosscap スライド、crosscap 置き換えの性質を調べ、その結果を用いて写像類群やそのツイスト部分群、レベル 2 写像類群の簡潔な表示を求めることを研究目的としている。これまでの研究では、Dehn ツイストや crosscap スライドの様々な性質や特徴を見出すことに成功したが、crosscap 置き換えの性質について新たな発見はなかった。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究で得られた結果を用いて、向き付け不可能曲面の写像類群のツイスト部分群やレベル 2 写像類群の表示を調べる研究に取り掛かる。また、crosscap 置き換えと Dehn ツイストの関係を調べ、向き付け不可能曲面の写像類群の crosscap 置き換えによる表示についても調べていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
一身上の都合により、何件かの出張をキャンセルしたため、本来予定していた研究に遅れが生じた。次年度は、情報収集や研究遂行のための出張に予算を割り当てる。また、写像類群関係の研究集会を開催し、集会開催費にも割り当てたい。
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