研究課題
粒子崩壊に基づき、ダークマターの検証を目的した、赤外線分光技術を応用した探索実験を提唱した。これは、最先端赤外線分光器を用いて、矮小楕円体銀河を分光することにダークマター探索について著しい感度を得られる手法である。提唱手法に基づき実際の観測実験を2時間程度行った。その結果、対応するダークマター質量について世界で最高感度の制限を得られた。これは、提唱から約一年で世界的な感度を得られた本研究は、従来実験に数年かかるダークマター探索の歴史でも稀に見る超効率的なものと言わざるを得ない。このことから、本研究提案は現時点ですでに大成功している。また、約40年前のパラダイムであったホットダークマターはすでにその構造形成の制限から排除されていると広く考えられた。私は、同様の模型において、初期宇宙で重い粒子の崩壊によりダークマターが生成される場合において、ボーズ増幅の効果を考慮した。その結果、同じ模型においても、ダークマターが非自明な運動量分布により生成されることがわかった。このことから、構造形成と無矛盾となりうることを指摘した。本研究成果をもとで、私は中村誠太郎賞を受賞した。今年度では、これらを2本を含む、査読済み論文10と査読中論文4本を発表している。また、招待公演は14回である。
1: 当初の計画以上に進展している
本研究において提案した観測実験が非常にうまく進んでいる。粒子崩壊に関する新しい理論的な知見も得られた。
さらなる観測実験とデータ解析を進める。また、粒子崩壊に基づく、新たな探索実験原理を提案する。
観測が思いの外うまくいったため、想定より少ない資金で研究が進んだ。新たな観測実験、およびデータ解析に関わる費用、研究打ち合わせの旅費に使う。新たな実験の提案をするため、専門家を招聘する。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 12件、 査読あり 9件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 11件、 招待講演 14件)
arXiv
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