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2023 年度 実施状況報告書

並列パラメトリック解析システムによる製造後・経年化後・破壊後の有限要素法解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K14167
研究機関電気通信大学

研究代表者

遊佐 泰紀  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (70756395)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード孔 / 亀裂 / 応力拡大係数 / 点群 / レーザスキャナ / 亀裂進展
研究実績の概要

令和 5 年度は主に、孔の位置の設計のための並列パラメトリック解析、レーザスキャナによる実測点群を用いた変形解析、弾塑性亀裂進展問題のパラメトリック解析の研究を実施した。おおむね順調に進展している。
孔の位置の設計のための並列パラメトリック解析の研究では、前年度に構築した解析手法・システムと数値実験の結果を論文にまとめ、雑誌論文として公表した。この論文は、Message Passing Interface(MPI)による並列化と重合メッシュ法による自動化に基づく並列パラメトリック解析アプローチを提案するものである。実際に、孔の位置による亀裂の応力拡大係数の変化を網羅的に解析できることを示した。また、並列計算のストロングスケーリングテストを実施し、高速化率と並列化効率がともに良好にスケールすることを示した。
レーザスキャナによる実測点群を用いた変形解析の研究では、前年度までに構築してきた計算手法が実測点群に適用可能であることを示した。提案手法は、レーザスキャナによる点群データを拘束条件として有限要素解析に入力するものである。前年度までは仮想的に作成した点群への適用に留まっていた。
弾塑性亀裂進展問題のパラメトリック解析の研究では、弾塑性体中の亀裂進展挙動の解析に対し、パラメトリック解析のアプローチが有効でありうることを示した。提案アプローチは、節点解放法の下で空間方向・時間方向に離散化された亀裂進展速度をパラメータと見なし、パラメトリック解析を行うものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和 5 年度は主に、孔の位置の設計のための並列パラメトリック解析、レーザスキャナによる実測点群を用いた変形解析、弾塑性亀裂進展問題のパラメトリック解析の研究を実施した。今年度は、並列パラメトリック解析の最初の雑誌論文を公表できた。レーザスキャナによる点群を用いた変形解析の研究は前年度同様順調に進展している。弾塑性亀裂進展問題のパラメトリック解析の研究は今年度に開始したものであるが、研究の立ち上げを完了できた。

今後の研究の推進方策

レーザスキャナによる点群を用いた変形解析の研究については、雑誌論文の公表を目指す予定である。弾塑性亀裂進展問題のパラメトリック解析の研究については、数値的な調査と並列化を進める予定である。また、基盤となる並列パラメトリック解析手法・システムについては、並列計算の負荷分散やベイズ最適化の適用を検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

主に旅費の支出が予定よりも少なかったため、次年度使用額が生じた。次年度に執行する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Parallel parametric analysis approach based on an s-version FEM for fracture mechanics analysis in designing hole positions2023

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Suwa, Yasunori Yusa, Takashi Kuboki
    • 雑誌名

      Mechanical Engineering Journal

      巻: 10 ページ: 22-00462

    • DOI

      10.1299/mej.22-00462

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 地上型レーザスキャナによる実測点群への変形解析手法の適用2023

    • 著者名/発表者名
      原木響也,遊佐泰紀,増田宏
    • 学会等名
      第 36 回計算力学講演会
  • [学会発表] 弾塑性体中の亀裂進展挙動のパラメトリック解析に関する検討2023

    • 著者名/発表者名
      遊佐泰紀
    • 学会等名
      第 28 回計算工学講演会

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公開日: 2024-12-25  

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