研究課題/領域番号 |
22K14282
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
今林 亘 日本大学, 工学部, 助教 (60909711)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | データ駆動型制御 / FRIT / 4脚歩行ロボット / オンライン調整型2自由度制御 |
研究実績の概要 |
◯オンライン調整型2自由度制御系を用いたモデル予測制御系:具体的内容は,オンライン調整型2自由度制御系を用いたモデル予測制御系の構築を行った.本研究内容は,モデル予測制御系に用いるモデルにオンライン調整型2自由度制御系で用いる制御対象の適応モデルを利用する手法である.また,評価関数が小さくなるような制御パラメータを逐次的に求めることによって,制御性能を高めた方法である. 本研究実績は,研究の目的におけるオンライン調整型2自由度制御器におけるFB制御構造に用いるデータ駆動型制御系に該当する.また,研究実施計画においては,オンライン調整に適したデータ駆動型制御器の設計の箇所に該当する. 本研究成果の意義は,本研究成果で用いたモデル予測制御系の中に,オンライン調整型2自由度制御系を用いている事例は少ない.また,先行研究では,PID制御といったフィードバック制御を単独で使うことが多い.一方で,2自由度構造を用いることにより,安定化と応答改善の両方をうまく改善することができる.本研究成果の重要性は,本研究の成果により,4脚歩行ロボットの歩行制御に適用する手法の幅が広がることにつながる. ◯誘導経路設計について:具体的内容:マルチエージェントシステムにおける誘導制御のアルゴリズムを行った.具体的には,巡回セールスマン問題を用いて誘導経路を設計して,その経路通りロボットを動作させる.本研究実績は,実機における運動制御系の構築が完了した後,実際にロボットを自由自在に動かす際,必要な技術である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
提案するオンライン調整型2自由度制御系の構成過程において,データ駆動型制御器の築は不可欠である.2022年度では,本研究計画の遂行に必要な脚型のロボット(科学研究費とは別予算で購入)に対して,実際に学習用データを取得し,その学習用データを用いて制御ゲインを求めた.そして,その制御ゲインをそのロボットに実装したところ,制御性能が向上することが確認できた.2023年度では,実機実験による提案手法の検証パート(2023年度後半,2024度)で行う予定であったが,4脚歩行ロボットの歩容生成を行うのに多大な時間がかかったことで,実機検証の進捗が滞っている.一方で,歩容生成は完了しているので,今後の研究のスピードが上がることが期待できる. しかしながら,本来2022年度と2023年度に行う予定であった研究計画におけるデータ駆動型制御器の2自由度制御化への課題は解決できていない. よって,総合して進捗状況は「遅れている」と判断した.
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今後の研究の推進方策 |
まず,実機によるデータ駆動型制御系設計が可能であることを確認している.また,実機の歩容生成も完了しているため,制御系の性能向上が確認できる環境が整っている.実機での適用を確認した後,2自由度制御系を実装可能であるか検証する.実機による適用が先行しているため,それに理論内容を合わせる形で進捗に遅延がおこることを防ぎたい. また,オンライン調整型2自由度制御とデータ駆動型制御を統合する際,実機による歩容生成が完了しているためスムーズに実機検証のプロセスに入ることができる. 理論構築について,理論の構築にかかる時間の短縮のため,協力学生を募り作業を分業化させることにより研究の進捗が良くなるよう心がける. 実機実装については,脚型ロボットの歩行動作を生成は完了しているが,そのパターンは少ないため,今後のパターンを増やして本提案法の性能向上や性能限界についても調査していきたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予算で購入予定であった実機を購入していなかったため,次年度使用額が生じた.現行の研究では,手法を検証するための実機を保有しているため,研究活動に支障は生じていない.一方で,複数の実機があれば,研究スピードが上がることが期待されるため,本予算を用いて,実機購入を予定している.
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