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2022 年度 実施状況報告書

画像解析技術を用いたSEVの行動パターン分析と充電インフラ設備配置計画の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K14338
研究機関大阪大学

研究代表者

葉 健人  大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (30876959)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード行動パターン分析 / 電動二輪車
研究実績の概要

最終的な目的である画像解析技術を用いたSEVの行動パターン分析手法の開発のための準備段階として2022年度は得られたSEV(ここではバッテリー交換型2輪EV)のGPSログデータから,(1)トリップおよび1日のトリップチェーンの生成,(2)画像解析による分析の比較対象としてのトリップの図形的特徴に基づく類型化,および(3)画像解析技術を用いたトリップチェーンの類型化方法の検討を行った.以下にその概要を述べる.
(1)得られたSEVのログデータを概観し,位置・時間精度が低いと思われるデータを取り除いた.次に,時系列の位置情報と停車時間からトリップを生成し,各ユーザーの1日のトリップチェーンとして整理した.この結果,1トリップの距離,トリップチェーン内での多目的地の数のばらつきが見られ,ユーザーによりSEVの利用方法が多様であることが分かった.
(2)トリップチェーンを可視化し,その図形的特徴を数値化した.具体的には,出発地と最終到着地が一致するトリップチェーンの目的地間を順に直線で結び生成した閉じた多角形に対し,頂点の個数,始終点から最遠頂点までの距離,多角形の面積などの8つの図形的な尺度を算出した.これらに加え,総走行距離や滞在時間などの数値情報を加え,主成分分析を適用し,情報量の縮約を行った.この結果をクラスター分析することでトリップチェーンを類型化した.この結果,一定の解釈が可能なトリップチェーン類型を得た.これに基づき,ユーザーの時系列的なトリップチェーンの変化を捉えることができた.
(3)機械学習を用いた画像解析技術について文献調査を行い,本データに適用可能な手法を検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は,次年度以降の本格的な画像解析技術の適用のための,基本データの整理,比較対象としての統計的な分析および画像解析手法の検討の一連の準備を進め,前述の通り一定の成果を得られた.

今後の研究の推進方策

次年度はまず,トリップチェーンに対し画像解析を適用し類型化を行う.さらに,線で表現された空間的情報に加え,色や太さにてトリップの空間以外の情報を付与し画像解析を適用するモデルを検討する.また,データは時系列で得られているため,時系列を扱う機械学習モデルを組み合わせることで,将来のトリップチェーン(行動パターン)の予測モデルの構築を試みる.そして,最終年度にはこれらの手法を活用したくSEVsのインフラ配置計画の検討手法の開発を試みる.

次年度使用額が生じた理由

必要としていたスペックのPCの価格がセール等の割引により,想定よりも低価格で入手できたため,その分を研究補助に対する人件費・謝金に充てたが,残額が生じた.次年度,研究に必要な調査・物品購入のために使用予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] バッテリー交換型2輪EVの利用行動とその変容に関するパネル分析2022

    • 著者名/発表者名
      廣川正太郎
    • 学会等名
      第65回土木計画学研究発表会・春大会
  • [学会発表] バッテリー交換型2輪EVの移動およびバッテリー交換実態の基礎的分析2022

    • 著者名/発表者名
      葉健人
    • 学会等名
      第66回土木計画学研究発表会・秋大会

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公開日: 2023-12-25  

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