研究課題/領域番号 |
22K14361
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尹 ロク現 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (50844205)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | CLT / 鉄筋コンクリート / 耐震性能 / 柱梁架構 / 構造解析 / 非構造壁 / 方立壁 / MSモデル |
研究実績の概要 |
本研究の目的はCLT方立壁を有する柱梁架構の高精度な性能評価モデルを構築することである.さらに,高精度な性能評価モデルに基づいて,CLT方立壁が建物の耐震性能に与える影響を考慮し得る,新しい構造設計の枠組みを構築することである.これを実現するため,下記の小目的を設定する. 【小目的①】CLT方立壁を有する柱梁架構の構造実験 【小目的②】CLT方立壁が考慮できる構造解析モデルの構築と検証 【小目的③】CLT方立壁を有する高層RC建物の耐震性能の解明 令和5年度では小目的②を達成するため,令和4年度に実施した構造実験を対象にして架構実験のシミュレーション解析を実施した.当研究の構造実験ではCLT壁がRC架構の構造性能に影響を与えることが確認された.上記の影響を考慮して構造解析するためのモデル化方法として,Multi-Spring(MS)モデルに着目し,CLT壁のモデル化に採用した.また,実験と解析の比較を通して解析モデルの妥当性について検証した.その結果,CLT壁が構造性能に与える影響を上記のモデル化方法により評価することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は当初計画した研究を順調に遂行することができた.
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今後の研究の推進方策 |
【令和6年度】 本研究の小目的③を達成する.既往研究の研究対象建物を令和5年度に提案した解析モデルに基づいて骨組みモデルに置換してプッシュオーバー解析を行い,耐震性能評価指針に提案されている耐震性能評価手法を用いてCLT方立壁を有する高層RC建物の耐震性能評価を実施する.また,既存RC造方立壁を有する高層RC建物の耐震性能と比較を通してCLT方立壁が建物全体の耐震性能に与える影響を定量的に解明する.
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次年度使用額が生じた理由 |
【次年度使用額が生じた理由】 令和6年度に参加予定である国際会議(WCEE)の費用に充当するため,今年度の予算の一部を保存した. 【使用計画】 令和6年度に参加する国際会議(WCEE)の旅費に使用する予定である。
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