研究課題/領域番号 |
22K14397
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
深井 祐紘 明星大学, 建築学部, 助教 (90793133)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | マンション / 建替え / 再生 / 入れ替え / 経年変化 / 居住者 |
研究実績の概要 |
郊外エリアの分譲集合住宅では、一部の駅前タワーマンションなどを除き、最も売れる広さ・間取りで分譲されるために、同じ世代・特徴の居住者が一斉に入居し、経年により、少子高齢化が一斉に起こる事例が多い。その事により、管理組合理事の担い手不足などが発生し適切な管理が行えない物件が発生することがある。 その対策としては、外部からの力を借りるなど様々な方策が模索されているが、それ以外にも多様な世代・家族が継続的に存在していることで、内的な力のみで解決できる可能性がある。そのためには、多様な世代・家族を受け入れる場として多様な広さ・間取りが混在した集合住宅であることが重要であると考えられる。それにより、経年的な居住者の入れ替わりの過程において、様々な需要を受け入れる土壌ができている可能性が示唆される。 そこで本研究では、郊外エリアの分譲集合住宅を対象として、多様な広さ・間取りが分譲された場合に経年でどのような違いが出てくるのかということを、下記①②の調査を通じて把握する。 ①従前地権者の要求に応じて、広さや間取りのバリエーションが多様になる、建替えによって再生した集合住宅について、経年での居住者の状況をアンケート・インタビューを通じて調査する。 ②比較対象として建替えによって再生した集合住宅と広さや間取り以外の条件が類似していると考えられる、近隣の一般的な分譲集合住宅についても居住者の状況をアンケート・インタビューを通じて調査する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画では、①建て替えたマンションを対象として、居住者の入れ替わり状況を確認することで住戸の多様性が持続的なマンション運営に与える影響を確認する予定であったが、研究開始後に比較対象として住戸の多様性の少ない一般的な分譲マンションでの調査を追加して行うことにした。 追加した②一般的な分譲マンションについて、その調査対象物件の抽出するためのデータ取得や精査に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
①建て替えたマンションについては、対象物件を抽出済みであり、収集した資料をもとに、調査を継続する。 ②比較対象の一般分譲マンションについては、引き続き対象物件の抽出及び資料の収集を行い、①と並行して調査を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画の変更により、アンケート調査及びに現地調査の実施が遅れているため、そのために確保していた予算が未執行担っていることにより、次年度使用額が生じている。 2023年度には上記も含め、研究を実施し使用する予定となっている。
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