研究課題
若手研究
本研究は、本来は分析装置である超臨界流体クロマトグラフィーの装置を応用し、CO2とエポキシドから環状カーボネートを合成するプロセスを構築するものである。装置内の固定相カラムにはイオン液体および触媒が担持され、移動相には超臨界CO2が流通している状態にて、原料のスチレンオキシドをサンプルループから導入し、スチレンカーボネートを合成した。概ね1時間前後での合成に成功した。このとき、原料であるスチレンオキシドの転化率に対する温度圧力依存性や、固定相イオン液体の膜厚依存性を確認した。
化学工学
本研究は、CCS(Carbon Capture and Utilization)技術の1つである二酸化炭素固定において、超臨界流体クロマトグラフィーという既存の分析機器・技術を応用することで、より簡便にそのスクリーニング(最適条件探索)を行おうとする試みである。既存設備の応用であるためシステムは単純であり、流通装置であるために反応・分離は迅速に行えるというメリットがある。これをさらに発展的に利用することで、大規模生産にも繋げられると考えられる。