層状酸化物の層間に金属錯体からなる触媒活性サイトを導入し、層間を反応の舞台(=ナノ反応場)に見立てた電極触媒の合成に成功した。具体的には、活性サイトとして単一の金属錯体を用いるものに加えて、複数種の金属錯体が共存状態で存在するものの合成に成功している。オペランド分光法を用いて各種電気化学反応中の層間環境の観察にも成功した。これらの結果によ り、ナノ反応場での電極触媒反応の活性を司る因子として、(1)ナノ反応場特有の隣接活性サイト間の協奏的反応メカニズム、(2)溶媒の水素結合ネットワーク変調効果を提案するに至った。
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