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2022 年度 実施状況報告書

外部電場によるペプチド分子集合体のトポロジカル分離

研究課題

研究課題/領域番号 22K14553
研究機関京都大学

研究代表者

宇治 広隆  京都大学, 工学研究科, 助教 (50788164)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード自己組織化 / 分子集合体 / ヘリックスペプチド
研究実績の概要

本研究課題では、外部電磁場における分子集合体の誘電的特性を詳細に解析することで、多様な形態の分子集合体において誘電力と膜構造の関係を調べることを目的としている。これまで、両親媒性分子の化学構造を合目的的に設計することで、膜が閉じた構造であるベシクル構造やダンベル型チューブ、開口部を有する中空ナノチューブ構造などの多様な形態の分子集合体の創製に成功してきた。2022年度は、両親媒性ブロックポリペプチドからなる分子集合体の形態について研究を遂行した。両親媒性ブロックポリペプチドは、親水鎖にポリサルコシン鎖を採用し、疎水部にヘリックス構造を形成するLeuとαアミノイソ酪酸(Aib)の交互配列体を採用した。また、Leu-Aibの疎水性ヘリックスペプチドブロックと芳香族化合物の複合分子からなるヘリックスペプチド-芳香族フレームワークを用いた分子集合体についても、透過型電子顕微鏡等を用いて形態を評価した。このヘリックスペプチド-芳香族フレームワークを用いた分子集合体は、トリフルオロエタノールを含有する水溶液中で、均一な形態を有する分子集合体を形成した。この分子集合体は、トリフルオロエタノールの含有量によりナノシートやベシクル構造といった膜を開いた状態と閉じた状態の二状態間での形態変化を示した。当該研究内容については、査読付き論文誌にて研究成果を発表した。また、2023年度の研究のため、外部磁場による分子集合体の磁場トルクの影響を解析する実験系について、検討を始めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該研究計画に則って、研究は順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

2023年度は、ペプチド分子集合体の誘電体特性の評価を試みる。また、外部磁場印可時の分子集合体への磁場トルクの影響を解析する実験系の構築を検討する。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は、計画書の予定に比べて消耗品に掛かる費用が抑えられたため、次年度使用額が生じた。2023年度は新たな実験系の構築を試みるため、当該次年度使用額を有効に活用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Supramolecular chiral emergence in water even after compensating for helix chirality in vesicular helix-peptide-aromatic frameworks2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshimoto Yuya、Suzuki Yuya、Imai Tomoya、Kimura Shunsaku、Uji Hirotaka
    • 雑誌名

      Polymer Journal

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41428-023-00781-w

    • 査読あり
  • [学会発表] ペプチド分子の電気的特性と分子組織化2022

    • 著者名/発表者名
      宇治広隆
    • 学会等名
      第17回理研「バイオものづくり」シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] ペプチド分子の自己組織化と電子物性2022

    • 著者名/発表者名
      宇治広隆
    • 学会等名
      2022KIPS 若手高分子シンポジウム
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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