励起状態のスピン多重度の制御は、有機光エレクトロニクスの効率を左右する最重要課題である。本研究では、有機半導体の界面での励起状態のスピン反転機構を利用して、新たな光機能の実現や有機光デバイスの高効率化を目指す。そこで界面での電荷移動状態からのエネルギー移動と三重項―三重項消滅を用いたアップコンバージョンで発光に至る有機ELの系において、界面構造を制御することによって、1.5 V以下でスマートフォンディスプレイ程度の発光輝度である100 cd/m2に到達できる超低電圧発光が可能な有機EL素子を開発した。
|